orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

DXできているかどうかを見破る視点は紙にある

今の仕事で紙は登場しない。ちょっと前までは社内処理で紙が登場していたがついにワークフローがデジタル化され、完全ペーパレスになった。プリンターは社内にいくつか設置されているが、ほとんど使われていない。紙で仕事したのはもう何年前になるだろうか…

DXの結果、得られたことがむなしい

人間が生きていく中で必要な購買行動や、手続きごとが、DXによって人手を介さずにできるようになっていることはもう実感した。スマホがあまりにも便利になったので、スマホで買いたいものは全部買えるし、買う際に必要なカスタマイズ項目も全部手入力で企業…

まずいぞ人材不足、DXの結果手が回らない

最近特にひどい。人材不足。 私はインフラエンジニアという職域で仕事をしていて、年齢が40代後半。基本的にはあと10年逃げ切れば、その後のことなんてどうだっていいと言い切ることも可能なお年頃である。 ところが、どうも「不確実性」が高まっている。 20…

デジタルトランスフォーメーション(DX)への事業会社のモチベーションと、方法論

事業会社があるとする。 大抵の規模の事業会社は、会社の歴史もあり、仕事の仕方自体もかなりアナログである。歴史の中で機械化はしてきたが、機械化とデジタル化はまた違う。機械化は人手でやっていた手作業を物理的に機械にやらせることだ。デジタル化は、…

DXの結果、社会はかえって不便になってはいないか

デジタル要件が出る度に、各社がシステムとアプリを作ってリリースするのを、本当にやめてほしい。1つの企業が何か企画をやる度にアプリが増えて、しかもそのアプリ同士で中途半端に連携していると来た。ユーザーインターフェースやデザインにも統一性がな…

DXは余裕がある会社じゃないとできない

どの会社も、お金を稼いでいる事業があって、その事業を回している社員がいて、まわっている。事業が行われている場所を現場と言って、いろんな仕事の要素、タスクがある。それぞれのタスクは依存しあっていて、ワークフローになっている。 人だけで事業にな…

企業DXの裏で、IT介護士が大量に必要になる理由

私が担当している企業の方とお話したときのことだが、盛大に愚痴られたことがあって、それは自社のITリテラシーのことだった。自分の立場としては会社全体のデジタル戦略を立案し実行していかなければいけない。なのに自分が日々何しているかというと、社員…

「DX人材」っていったいどういう意味なの?

DX人材、流行していますよね。 どうすればDX人材の仲間入りなんでしょうか。 DX人材ってそもそも何でしょうか。考えてみました。 社内のデジタル技術を担える人材? 表現が曖昧過ぎる。デジタル技術という範囲だと広すぎる。Hello Worldを書くだけでもデジタ…

コロナ禍終わったらどうなるかっていう話

コロナ禍が終わるとするじゃないですか。まだ終わってませんが。 そしたら、大量のテレワーク人がオフィスに帰りますよね。 週5フルに急に戻るとは思えませんが、それでもたくさんの人々がオフィス通いを再開するようになる。 なぜかというと、他の会社、つ…

将来、デフレにはならない理由

www.nikkei.com 「欧米は日本と同じ道をたどっている」。4月、英議会上院の特別委員会に出席した白川方明前日銀総裁は訴えた。 デフレという言葉はバブルが崩壊したあたりから十数年語られ、おなじみとなった。日本は本当に物価が安定している国だと思う。1,…

中小企業のDXがなかなか進まない理由

中小企業の情報システムに対する扱いは昔はもっと今より悪く、総務の雑多な仕事のうちの一つだった。パソコンを調達したり、サーバーを社内に置いたり、ソフトウェアを調達して使えるようにしたりと、下働き要素が強かった。専任ではないことも多く、何かの…

もしかしたらDXってもっとレベルの低い話なのかもしれない

私の仕事では、下記があるのが当たり前になっています。 ・ビジネスチャット(SaaS)・ビジネスメール(SaaS)・課題管理・プロジェクト管理(Saas)・グループウェア(社内)・Web会議システム(SaaS) また、社内にインターネットVPNで接続しリモートデス…

1995年、全てはチャットと掲示板。

1995年ごろの記憶だけど、私が始めてネットワークに接続したのはNifty Serveというパソコン通信で、その次はMSNというマイクロソフトのこれまたパソコン通信だった。 インターネット前夜と言われる状況で、接続するだけで1分何十円と取られるぼったくりバー…

「プログラミングで自動化したいっす!。」から始まる小話

「プログラミングで自動化したいっす!。」 と若手のA君が私に言ってきたのですが、ふむふむ、自動化か。 RPAもそうだけど、自動化するのっていいよね、と思ってそのままA君の話を聴いていたが何だか雲行きが怪しい。自動化するって何を自動化するんだろう。…

なぜ人はニトリで家具を買うか

最近ニトリでよく家具を買うのでその体験を共有したい。 二十年前くらいから十年前まで、某家具店で家具をそろえてから時間が経ち、生活スタイルの変化もあって家具の買い替えを計画した。ただどこで買えばいいのか。元気が良さそうなのがIKEAとニトリ。ただ…

内製化は、きっとうまくいかない

最近はDXという言葉が独り歩きしてしまい、結局はどうすればいいのかと考えたあげく、内製化に舵を切る企業が多いと聞きます。 でも、この内製化、非常に危ない面を持っていると思っています。結局はユーザー企業が、SI部門を自前で持つということにほかなら…

DXを阻む「21の習慣病」へのコメント(パート3)

下記記事の続きです。 www.orangeitems.com IT・新技術の誤解 15 IT戦略なきIT投資 こちらは大昔から問題になっていますね。 IT投資すれば、確実に業績にポジティブインパクトがあるだろうと思いきや、対して効果がない。2000年ごろにITバブルが来て、その…

DXを阻む「21の習慣病」へのコメント(パート1)

アビームコンサルティングが面白いことを提案しているので振り返ってみたいと思います。 japan.zdnet.com アビームコンサルティングは10月14日、日本企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を阻む要因とその解決策について説明会を開催した。 (中略…

AIについて考える

AIはビジネス領域で何をしてくれるんだろう、って様子を見ていましたがとりあえずは私の観測範囲内になかなか入ってきません。 単純労働があるとして、その領域にAIが入ってくることはもはや不可避なんだろうと思います。昔、今もいるのかな、路上に座ってど…

情報処理技術者試験が「新たな日常」へ取り組み始める

本日、情報処理技術者試験を主管するIPAから、新しい発表がありました。 www.jitec.ipa.go.jp 要点を言います。 ① 2020/10/18に実施予定だった、情報セキュリティマネジメント試験(SG)、基本情報技術者試験(FE)は、やらない。お金は返す。 2020/10/18に…

さいたま市が募集する教育DX人材のナゾ

さいたま市が、教育DX人材募集!、と聴いて記事を読んだらナゾが深まったのでご報告します。 www.itmedia.co.jp さいたま市は7月8日、市内の教育環境のIT化を進めるため、プロジェクト管理やインフラ整備などの経験がある“教育DX人材”の募集を始めた。8月4日…

DXブームをすっ飛ばして、いろいろデジタル化しつつある日本

2019年はDXブームが起きて随分IT投資が盛り上がったようで、かつ2020年はコロナ禍でそれはそれでデジタルニーズが生まれて業界は盛り上がっているように思います。 2020年上半期で思いましたが、これまでデジタルに見向きもしなかった人たちが、オフィスに行…

メールは既にコミュニケーションツールではない

メールの返信はいつ? 違和感大あり。メールの返信についてのトピックです。 togetter.com メールはすぐに返信する方が良い、これは本当でしょうか。 私の考え方を書いてみます。 考察 そもそも、メールを返信するという言葉には、非生産的なアクションが隠…

情報処理技術者試験は終わった

ある意味、終わっていると思う情報処理技術者試験 情報処理技術者試験は今年春の開催が中止となりました。振り込んだお金は7月に返還されるようです。こちらにその詳細が記載されています。 さて、情報処理技術者試験なんて何の役にも立たないなんて言う記事…

IBMとRed Hatが組んで何をやりたいかがわかったIBM Thinkの話

Think Digital Event Experience - 日本 | IBM オンライン開催となったIBM Think IBM Thinkと言えば毎年サンフランシスコで四日間に渡って開催されるお祭りなのですが、今年は例によってオンライン開催となりました。2019年は2月開催でしたが2020年はこれが…

現金を扱うコストが急激に上がっている件

現金で生活するとお金がかかる問題 現金をですね。財布に入れてお店などで使うっていうのは、ずーっとやってきたわけですが今後、これを続けると今後大損をしそうな気がしてきました。 このニュースを読んでそう思ったのです。 www.bcnretail.com 三菱UFJ銀…

富士通は富士通を否定して、違う富士通になる感じ

富士通全社のライブストリーミングにて放送 こちらのツイートで気が付いたのですが、これが富士通内でこだましたのかと思うと背筋が寒くなりました。 ぜひこのスライドを読んでみてください。 日本のIT業界がなぜ今のような開発プロセスや評価制度になったの…

「働きがい改革」なんて来ない。今日明日を生き抜くことを考えよ。

働きがい、が重視されようとした矢先 エンゲージメント、日本語で言えば働きがい、ですが確かに去年まで重視しようとする動きがあるのを知っていました。 www.nikkei.com 働きがいを意味する「エンゲージメント」を重視する日本企業が増えている。組織の「健…

「2025年の崖」とは何かをわかりやすく説明してみる試み

呪文 こんな感じの呪文を唱えている人を最近見かけませんか? 「企業のITガバナンスが今ほど重要な時期は過去にありません。 企業のレガシーシステムは老朽化しています。 2025年にはもはや今の形を保つことはできないと言われています。 今こそモダナイゼー…

世界に遅れていく日本を考える

はじめに このところ、日本は世界から遅れていっている!という論調をよく見かけるので、何が遅れているのかなと思って情報収集してみました。 遅れている(らしい)こと デジタル化 www.atmarkit.co.jp ガートナー ジャパンは2020年1月14日、デジタル化の取…