ある意味、終わっていると思う情報処理技術者試験
情報処理技術者試験は今年春の開催が中止となりました。振り込んだお金は7月に返還されるようです。こちらにその詳細が記載されています。
さて、情報処理技術者試験なんて何の役にも立たないなんて言う記事が話題となっておりますが・・。
情報処理技術者試験の本質を言えば、まだその効力はあると思います。ですが、運営側がまだ、新しい生活様式(?)に全然適応できていない。という意味で情報処理技術者試験は終わった、と書かせていただきます。
私が今「情報処理安全確保支援士」という類似の資格を持っていることもあり、具体的に何が終わっているのかご説明させていただきます。
それはないだろう
情報処理安全確保支援士の運用が今年からガラっと変わったんです。
2020年5月15日(金)に情報処理の促進に関する法律の一部を改正する法律(改正法)が施行されました。改正法のポイントは次のとおりです。
○登録の更新制導入
○法定講習として、一定の条件を満たした民間事業者等の講習(「特定講習」という)も対象
○講習受講サイクルの見直し
まず、何にかみつきたいかと言うと、3年に1度の登録制に変わったということです。3つのオンライン試験と1つの集合研修を受講し、申請をしなければいけないという流れとなります。
この、申請方法、驚きますよ。
なんとですね、PDFファイルをダウンロードし印刷し、押印しなきゃいけない。
さんざん言われてますよね、なんで紙なんだ何でハンコなんだ何で手書きなんだ。
これですよ、IT化を推進しなければいけないはずの経産省直下のIPAの運用は、この時期になってもこんなもんだということです。
無意味な手書き、無意味なハンコ、無意味な紙。これを、なんと簡易書留で送らなければいけない。
しかも登録証(紙)の原本を同封しなければならない。
書類の不足があった場合は、電話・メールで連絡が来る・・。
無駄!
しかも、登録番号が何番かを思い出すためには、別のシステムで自分の名前を検索する必要があります。
あと、更新申請書、誓約書、登録更新申請チェックリスト、連絡先等変更届出書とかって、紙がいっぱい。なんなんですかね。
かつ、この申請ですが、自分が忘れてると自動的に失効してしまいます。自分で申請することをおぼえていないといけない。
親切にも、「早見表」なる文書が登録されています。
情報処理安全確保支援士 登録日・試験合格日別 講習受講サイクル 早見表(2020年5月15日現在)
何でこんな、末期のオンラインMMORPGの攻略法みたいなことになってるんだろうと思うのですが、なぜにこう、スマートにできないんですかねえ。
スマートに物事を決められない人が決めたことに、しぶしぶ従った結果なんですかねえ。
もう1つあります。更新に必要となる「3年に1度の集合研修」のことです。
こちら、7月末までは新型コロナウィルスの影響で中止となっています。
【新型コロナウイルス感染拡大の影響による集合講習中止のお知らせ】
新型コロナウイルスの感染拡大防止の観点から、参加者および関係者の健康・安全面を第一に考慮した結果、情報処理安全確保支援士集合講習の開催中止期間を7月31日までといたしました。
ご不便をおかけしますが、状況をご理解のうえ、ご了承のほどよろしくお願いいたします。【開催中止期間】2020年2月27日(木)~2020年7月31日(金)
なお、2017年4月1日登録者および2017年10月1日登録者で集合講習未受講の方につきましては、集合講習受講の緊急措置として、レポートを提出いただく形式での講習を検討しております。対象の方へ別途詳細をご連絡いたします。
上記以外の方につきましては、引き続き、今後の集合講習の開催状況について、本サイトでご確認ください。
何で、集合研修をしなければいけないのか、自問自答してほしい。
時代に合ってますか?ということです。
終わったんです
ということで、例の情報処理技術者試験も、学校などの教室に集めて、3密の状態で紙とえんぴつだけで試験するという、全然ITを活用していないレガシーな方法で運営していたのです。
もう、完全に、時代に合っていない。しかも、IT技術者を集めてやるもんだから、ため息しか出ない状況です。
情報処理技術者試験こそ、ITを利用してスマート化していかないといけない。その試験内容やビジョンは未だ私も素晴らしいと思っています。しかし、運営が、昭和のままなのです。
もう、終わりです。
本当、運営側には猛省して頂き、DX(デジタルトランスフォーメーション)して頂きたいですよ。
良さそうな資料があるので貼っておきます。>IPA