DX人材、流行していますよね。
どうすればDX人材の仲間入りなんでしょうか。
DX人材ってそもそも何でしょうか。考えてみました。
社内のデジタル技術を担える人材?
表現が曖昧過ぎる。デジタル技術という範囲だと広すぎる。Hello Worldを書くだけでもデジタル・技術だと思います。
データ分析力とビジネススキルを併せ持つ人材?
雰囲気は出ますよね。業務に精通している人が、データ分析できるようになる、と。
ただ業務寄りの人って昔からデータ分析は必須スキルですよね。有名なところでエクセルをこねくり回す。依然としてエクセルでも十分と言う話も聞きます。
データ分析ができる業務寄りの人、でDXという言葉を持ってくるのは違和感はありますね。今までやってたのは何だったの、と。
データサイエンティスト?
DX人材を追っていくと、中身がデータサイエンティストなこと、結構多いですね。
じゃあDXなんて呼び方しなくていいじゃないとも思います。結構昔からあった言葉ですからね。
人工知能技術に加え、実際のシステムの設計・運用手法を知る?
普通のSEが、AIを勉強すればDX人材になれるんですかねぇ。変。
それじゃあ、DX人材というよりシステムエンジニアに近いのですが、おそらく業務の話が抜けた表現だから違和感があるんでしょう。
AI(人工知能)人材?
AIを知るだけでDXにはならんでしょう、と。
AIは、現時点では単なる一つのソリューションに過ぎません。なぜなら、知覚(見ること、聴くこと)が先行して、思考を業務にするまでは技術が追い付いていないからです。
デジタルの中でAIの占める割合はまだまだ小さくて、まだプログラミングを駆使したほうがよっぽど安定した成果物ができると思います。
ビジネスデジタル人材?
最近は、この意味が強いのかな、と。
ビジネススキルありきで、そこにデジタルで何ができるかを知る。組み合わせて、要件をベンダーに伝えることができる。もしくはSaaSを組み合わせたり、はたまた内製プロジェクトを立ち上げることができる、など。
まぁ、ITをかじったビジネス企画の人、というのは、社内でDX担当部門をやらされがちじゃありません?。
即戦力のWebエンジニア?
Webで何かできる人って、DX人材「っぽい」ですよね。
成果物(プロトタイプ)を作れて、ビジネス寄りの人話ができると、これはこれでDX人材っぽい。
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というわけで、「DX人材」という記事を読んでいくと、最後の方ではDX人材という言葉は消え失せて以下の分類で定義されそうです。
①ビジネス寄りで、かつデータ分析に長けている人
②AI、IoTなど流行の分野の知識がある人
③IT業界で、上流の要件定義ができる人
④IT業界で、業務要件を聞いて実装ができる人
結局、この4つのパターンのどれかに落ち着きそうですが、実際はそれぞれバラバラな意味合いとなっています。
DX人材、ということばがあまりにも曖昧を包括しているので、タイトルの段階でむやみに使われがちなのですね。
DXと言う人には問い詰めた方が良いです。一体なにがやりたいんですか、と。もともとの意味は「もともとあるビジネスをデジタル技術によって変革すること」ですよね。デジタル技術はさまざまあり、むしろSaaSなどで実装してしまうことも含まれますから、あんまり狭い意味で捉えると、だんだん何がやりたかったか忘れちゃいます。
ビジネス企画の一つとしてAIを導入する、みたいな小ぶりなDXしかできなくて、全然「変革」にはなりゃしない。それは中途半端な定義で、流行りの技術を小さく取り入れることばかりをやっているから、ではないでしょうか。
DX人材育成、という言葉が流行していますが、いったいどんな意味を成しているのか、慎重に捉えないと、空虚な言葉遊びに精神が消費されてしまうだけになってしまいます。