新しい Windows 11 OS へのアップグレード | Microsoft
Windows11登場
Windows 11登場です。
米Microsoftは24日午前11時(米国東部時間、日本時間6月25日午前0時)より、「What's next for Windows」と題したオンライン発表会を開催し、「Windows 11」を正式発表した。Windows 11ではユーザーインターフェイスを刷新するとともに、新機能も追加し、Windows 10に次ぐ新しいブランド名が与えられることになった。年内に搭載機の販売や、Windows 10からのアップグレードが開始される予定。
楽しみな一方で、システムサイドの人間から考えるといろいろ心配がありますので記載していきます。
心配なこと
RPAはちゃんと動く?
ほとんどのRPAのロボットたちは、Windows 10のUIで動くことを前提としています。Windows 11のUIがごっそり変わったので、軒並みエラーで止まるかもしれません。
今やRPAのロボットたちは全国でたくさんの業務をこなしているので、クライアントOSのアップグレード作業はかなりリスクが伴います。
Windows 10のままにしておけばいい・・と言っても、サポートは2025年10月14日まで。実はあと3年しか猶予はなく、予算取りやアップグレード作業を考えると今年からでも計画を立てはじめる必要があります。
Windows 10の延長サポート期間が2025年で終了することについて、直近で話題になっている。
しかしWindows 10のメインストリームのサポート期間が2020年10月13日まで、延長サポート期間が2025年10月14日までというのは、2015年7月のWindows 10リリース時点で決定されていた。
とは言え、まだWindows 11は利用開始になっていませんから、2022年は検証の年になるかもしれません。また、RPAベンダーも、互換性確認プログラムなどいろいろな施策を打ってくるとは思います。
32bit版消滅で古いパソコンは消える
Windows 10までは、かろうじて32bit版は存在していました。
32bit版から64bit版へ変えてわかるのがメモリー利用の問題です。
32bit版ではそもそもメモリー領域が4GBに制限されていたので、古いパソコンはかえって快適に動いていましたが、64bit版では4GBでもきつい・・、8GBは必要です。
がんばって32bit版で動いている古いパソコンたち、お疲れさまでした。
ちなみにストレージも64GBは求められるので、Windows10が32bit版では16GB、64bit版では32GBだったことを比べると、ハードルは上がっていますね。
古いCPUでは動かない
Windows 11がサポートするCPUの一覧は、下記に掲載されています。
「IntelのCPUは、第8世代以降じゃないとサポートしない」という噂が数日前にありましたが、これは本当だったようです。
下記のページより、互換性チェックプログラムがダウンロードできますので、確認してみるのも手ですね。Windows 11のインストーラーがそもそも、互換性チェックに引っ掛かる場合はインストールさせてくれないので注意です。
まあ、よくよく考えると、これでまたPCが将来、バカ売れする年がありそうです。2024年くらいかな。
ちなみに、私の自作PC(パーツも比較的最新)で互換性チェックしてみたら、
ということで前途多難です。どこが満たしていないかがよくわからず、パソコン買えというページが出てくるあたり、なかなかのものです。
何とかこじ開けますけどね。
(追記)
TPM2.0が利用できなかったのでチェックに引っ掛かっていました。
UEFIで、「AMD fTPM 設定」を有効にすることで無事チェックを通過しました。
とりあえず10の時とは話が違うということだけはおさえましょう。
Androidアプリが動くといっても・・禁止にできる?
Androidアプリが動かせるのは超サプライズなのですが、逆に言えば会社の端末で自由にAndroidアプリを動かされたら情シスはたまったものではありません。
Windowsのアプリを拾ってきてインストールするのは怒られそう・・と思う人でも、Androidアプリだと慣れ親しんでいるものも多いので、、ハードルがぐっと下がりそうです。さんざんスマホで慣れていますからね。
なお、Androidアプリは、Microsoft StoreアプリやAmazon Appstoreアプリ経由での入手となるそうです。Google Playはまだわかりません。
Amazonとの協業によるもので、Microsoft StoreアプリでAndroidアプリを検索し、Amazon Appstoreアプリ経由でダウンロードできるようになる。
Androidアプリの中にはマルウェアっぽいものも含まれることがありますので、どうセキュリティーを担保しているのかはまだわからないですが、そもそも動かない方が良い世界線だってあるということです。
Active Directory環境であれば起動禁止にもできそうですが、ではノートPCなどはどうするか。新しい機能がでるたびにウンウンうなる全国の情シスの姿が目に浮かびます。
アップグレードパスは要注意
Windows 10からWindows 11へのアップグレードパスは下記のように記載されています。
正式リリース時期は年内と予告されている。まずは年内に登場する予定のOEMメーカーが提供するPCに搭載されて出荷される計画で、同じく年内にはWindows 10からの無償アップグレードが提供される計画だ。
(中略)
企業向けのWindows 11も提供されるが、Windows 10とほぼ同じアップデートポリシーでWindows Updateなどの運用が行なわれる予定。このため、企業向けのビジネスPCでは、ブランドこそ変わるが、基本的にはWindows 10と同じ運用を行なうことができると考えてよい。
無償アップグレードで思い出すのが、Windows 7/8/8.1からのWindows10アップグレードです。2015年7月29日から、2016年7月29日まで。つまり1年間限定でした。
今回はどういう戦略でマイクロソフトがアップグレードを促してくるかは不明です。まさか、Windows 10の年2回の大型アップデートのようにWindows Updateの中で促してくるとは思えないのですが(Windows 10のアップデートと競合するため)。
今後の報道に要注意です。
Internet Explorerは無効
Windows 11でついに、Internet Explorerが無くなります。
米国時間6月24日に正式発表された次期OS「Windows 11」では、「Internet Explorer」が無効化されるとのこと。そのほかにも、「Windows 10」の機能の一部が引き継がれず、廃止や削除が行われるという。
社内で延々と使われている、あのシステムやあのシステム、またはあのシステムはどうなっちゃうのか。ついにシステム更新するのか・・。
古いネットワーク機器やソフトウェアなどは、IE前提がまだまだありますので、Flash Player張りに業界から弾きだされる予感ですね。
Edge内のIEモードがある・・とは言え業界全体で、IE根絶に向け意思統一したいところですよね。
Windows 10のときとは少し事情が違う
Windows 10のときは、とにかく誰でもどんなPCでも10に上げさせようとするマイクロソフトの方針が見えましたが、今回は、ハードウェア条件の厳しさを感じます。
しばらく、パソコンの世界は安定しているように見えましたが、これは嵐が吹き荒れるのは間違いないですね。