https://www.microsoft.com/ja-jp/windows/windows-11
Windows 11には、チャット機能が装備されるそうで。
米Microsoftは20日(現地時間)、Windows 11 Insider Previewにおいて、ビデオ通話ツール「Teams」のテキストチャット機能を追加したと発表した。
Windows 11ではタスクバーにTeamsショートカットアイコンを追加し、連絡先リストにアクセスしやすくなっている。機能面では、メッセージの受信通知にインラインで応答できるようになった。
私は、Windowsどころか、iPhoneもGoogle Workspaceだって、スケジューラーも連絡帳も使ってないので、このチャット機能も無用の長物なのですが、でもこのチャット機能。昔見たことがあるような。
そう、MSNメッセンジャー、だ。
マイクロソフトは、ベータ版を提供していた「MSNメッセンジャー 7.0」の正式版を4月7日に公開した。新機能として「ビデオ会話」機能が追加されたほか、カスタマイズ機能なども拡充。また、メンバ登録数も上限が引き上げられた。
これ、2005年のニュースです。なんとビデオ会話までできたんですね。この記事に面白い事が書いてあります。
MSN事業部コミュニケーションサービスグループディレクターの丸岩幸恵氏は、「日本ではメッセンジャーそのものの位置付けが低く、全世界的に見てもきわめて利用率が低い」と説明。「十分に検証できていないが」と前置いた上で「メッセンジャーやメールを含めたコミュニケーションサービスをPCで利用する時間そのものが全世界と比べて低い」との考えを示した。
この理由について丸岩氏は「日本では携帯電話が普及していて、コミュニケーションといえば携帯電話という状況が生まれている」と指摘。その対策として2005年中には携帯電話向けにもMSNメッセンジャーを提供する方針を示した。提供形態はWeb型、アプリ型を含め、まだ検討段階という。
当時のマイクロソフトは、いろいろとプロダクト的には失敗を繰り返していて、WindowsとOfficeの売上でカバーしていたイメージです。このMSN事業もぱっとしなかった。まだ現代のような、PCやスマホがクロスオーバーしてコミュニケーションをするイメージが無く、ソフトウェア単体に閉じた話ばっかりでした。
そしてこのMSNメッセンジャー、名前を変えながら終息し、買収したSkypeに統合されることになります。下記は2012年の記事。
昨年のSkype買収から着々と準備されてきた メッセンジャーの引退をマイクロソフトが正式に発表しました。いまやマイクロソフトの一部門である Skype の公式Blog によると、マイクロソフトは中国本土を除く全世界で、 2013年第1四半期にMessenger サービスを終了します。
すでに最新版のSkypeではメッセンジャーと同じMicrosoft アカウントでログインでき、コンタクトリストもSkypeアカウントと統合できるため、今後は Skype がマイクロソフトのインスタントメッセージソフトとして役割を引き継ぐことになります。
マイクロソフトのメッセンジャーといえば、MSNメッセンジャーだったりWindowsメッセンジャーだったり、Windows Live ブランドが付いたり付かなかったりとクライアントの名前を変えつつ、純正のインスタントメッセージサービスとして長い歴史があります。日本でも「メッセ」の名称で広く普及してきました。
そして2015年、SkypeはいよいよWindowsに統合されることになりました。
米Microsoft Corporation傘下のSkypeは12日(現地時間)、「Windows 10」の大型アップデート(バージョン 1511)に、「Skype」がConsumer Preview版として統合されていることを明らかにした。今年後半にはモバイル向けにも「Windows 10」統合版をリリースするという。
最新の「Windows 10」には、プレビュー版の「メッセージング」アプリと「Skype ビデオ」アプリが含まれており、「Skype」ユーザーとの間で1対1のテキストチャットや音声・動画通話が可能。テキストチャットではエモーティコン(絵文字)を利用することもできる。
2日(米国時間)に公開されたWindows 10のメジャーアップデート“Windows 10 Anniversary Update”には、“ユニバーサル Windows プラットフォーム(UWP)”を利用してゼロから再設計された新しい「Skype」がプレビュー版として搭載されている。
ただ、SkypeはWindows 11では無くなり、Teamsブランドでリニューアルされる・・という流れです。
現状Teamsはマイクロフトが提供する1アプリケーションの形になっている。OSから1クリックで呼び出せる通話アプリは「Skype」だった。
だが、Windows 11ではSkypeのインテグレーションは終了し、Teamsがより深く組み込まれることになる。
Teams同士でのチャットやビデオ通話は、もちろんWindowsというOSには依存していない。だから他のプラットフォームにおける位置付けはそのままだ。しかし、Windows 11からはアプリの追加インストールなしで、1クリックで呼び出しや着信が可能になる。
だから、Windows 11の新機能、みたいな報道がされる度に、いやいや、ずーーーーっとマイクロソフトはメッセージング市場を欲しがってたよね、と言うツッコミを入れたくなるのです。
しかし、市場競争の結果の通り競合も強い分野であり、Skypeを買収しても取れなかったこの分野、はてさてリニューアルして使われるようになるかしら・・と言う感想です。
もともと、このメッセージング機能って、企業からは嫌われてたんですよね。ファイルのやり取りもできることから、情報流出の温床みたいに扱われてました。
メールは企業でかなり縛っているのだけど、メッセンジャーなんぞでファイルを外に送られちゃ構わんと禁止アプリにする会社も今もって多いんじゃないかと思います。
このコロナ禍とテレワーク進行で、コミュニケーションツールも、セキュリティーを担保する仕様になってきましたから、今となっては時代遅れの考え方ですけども。
Windowsにありがちな話として、いろいろ新機能は組み込まれるけれど、使ってるのはほんの一部、むしろWebブラウザでほとんど済んでしまっていたりもします。ブラウザの中にはSaaSがありパソコンを替えてもログインすれば同じものが見れる。だから、結構、OS縛りでツールを入れるのは、長い間主導権を取れなかった原因の一つなのかもな、と思った次第。
iPhoneだって、ほんと使ってるのはブラウザと音楽聴くことぐらいだもんな・・。FaceTimeとか使ったことない。
Windows 11も普通に普及はすると思うのですが、OSはOSなのかなと思いますね。デザインが変わって気分転換になるくらいで・・。Windows 10の中に入っている機能もほとんど使っていないし(ペイント3Dもほとんど使わずペイント使ってるありさまだし)。