orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

AIがどうインフラエンジニアの仕事に取り込まれてくるか

 

ここ最近の技術界隈を考えると、新しい取り組みはほとんどAI絡みになっている。AIをどう既存のテクノロジーに実装するか、ということにたくさんのプロダクトが取り組んでいて、争っている。逆に言えば、AIじゃない技術は全部止まっている。

インフラエンジニアの仕事はAIの技術そのものをどうこうすると言うより、AIを実装したハードウェア・ソフトウェアなどが手元に来てから仕事が変わる。一段階遅れることが多い印象である。アプリケーション開発者が要件定義や設計、実装、テストなどをやって、そして製品として使える、となったそれそのものをインフラエンジニアは受け取る。どう安定的に動かすかを考える。どんなインフラを用意すればいいのか、設定にはどんな幅があるのか。既存のテクノロジーとどう両立するか。

いつの世もそうだけど、技術者自体を消滅させるようなテクノロジーは無くて、いつも新しい挑戦をさせてくる。全部分かったつもりになっていたら、全く新しい世界が急激に開けて、ものになるかどうかわからなくても仕事になったりする。

そういった技術の移ろいにお付き合いしながらも、自分の技術の基礎のようなものを見失わなければ、ある程度いろんなことをやればいいと思う。しっかりとした基礎があれば、上物が変わってもびくともしない。

さてさて、この上物にAIがやってくると聴いたが、どうも本当にやってくるようでどんな製品も、AIが組み込まれる(らしい)。今作っている最中なので、インフラエンジニアはその完成を待っている。待っているのもなんなので、色々とAIを活用したソフトウェア(オープンソース)を試してみるが確かにこれは楽しい。この、楽しさのようなものがあると技術は普及する。

インフラエンジニアの観点から考えると、きっとサーバー側にもGPUが必須となってくる気がしている。今やiPhoneやAndroidの方が計算能力が高いんじゃないか、というぐらいサーバー側が軽量化している状況だが、ここにサーバー側負荷をかける処理が今後流行りそうな気がしている。というのも、クライアントにGPUを配りまくるのは経済的じゃないからだ。電気は食うし、端末ももうiPhoneが20万30万という話になってきて、これ以上のパワーを付けて高価にするのは疑問符が付く。

一方で、サーバー側にGPUがやってくることについては、オプションとしては存在していたけど必ず使うと言う観点ではまだ、全技術者が対応できているわけじゃない。

開発者側は「GPUが使えるプラットフォームであることを前提」としてやってくるわけだから、用意してあげないといけない。GPUあり/なし、で戸惑うインフラエンジニアはきっとたくさんいて、これまで私が趣味でGPUをゴリゴリ動かして機械学習をしたりAIソフトウェアを使ってきたことが、仕事で生きてくる…と思う。きっと。

これまで、少なくないお金を自宅のPCにかけて、GPUを所有してきたけど、多分仕事の方にくるだろうな・・という印象。

その上で。

AIによっていろいろソフトウェアな組み合わせを体感し、それをつなぎ合わせると、きっと何か新しい仕組みを構築できるだろうと思っている。自分たちの仕事そのものもそれで変わるかもしれない。監視やバックアップといった運用設計だけではなく、構築作業自体へも。資料の作成すらAIが頭を動かすのかもしれない。あらゆる変化、楽しみしかない。しばらく止まっていたIT業界が、一気に動き出す2024年になってきそうだ。