少なくとも私の周りはこんなふうに動いてないぞ、と。
ドイツに移住してからもうだいぶ経つが、実際に暮らしてみて、イメージとはちがうことが多々あった。
ドイツ人だって「かわいいね」とお世辞をいうし、地域によってはビールよりワインが好まれるし、みんなそこまで時間に正確なわけでもない。
そんななかで一番驚いたのが、ドイツ人がバリバリ残業して、そこそこ頻繁に職場の飲み会に顔を出していることだ。
え、ドイツ人って定時に帰るんじゃないの?
職場の人間関係はドライで、プライベートは別なんじゃないの?
最初はびっくりしたが、だんだんと、「実力主義になればなるほど飲み会が大事になる」という、イメージとは真逆の現実が見えてきた。
私は「かわいいね」とお世辞を言わないし、そのそも酒もあんまり飲めないし、時間にはすごく正確だ。
全然残業しないし、職場の飲み会なんてイベントでもなければ開かない。
じゃあ、ドライで、プライベートは別だね。
一方で、成果はめちゃくちゃ求められるし、職場の人間関係も大切にしているよ。
だから、書いてあることが自分の世界とは真反対みたいなことが書いてあって、上記の記事を読んだ、特に若手の方が不安に思ったんじゃないかな。
基本的にはどんな国だって、実力主義だと思うよ。実力のない人が上に立ったってろくなことないじゃない。よほど特別な理由が仮にあって、実力のない人が高いポストに就いちゃうこともあるかもしれないけど、私が思うに、高いポストって高い実力が必要じゃない?。高い実力が必要なのに、実力がなかったらそのポスト、きっとうまく行かなくて組織も、会社も傾いちゃうよね。
高いポストを得るためには、何が必要?。それは実力。実力と言っても様々な要素から成り立っていてひとことで表現するのは難しい。ただ、以下の側面から成り立っていると言える。
・業務遂行能力
・業務知識
・プロジェクトマネジメント能力
・人間力
高いポストに行けば行くほど後者の要素が強く求められていくような気がしている。人間力の足りない人はどんなに優秀でも、大きなトラブルを起こして会社を去っていく人が実際、多い。じゃあ何が人間力なのというとまた別記事で触れたい。
で、人間力を会社組織にいくらアピールしたところで、結局のところ上3つが認められないと、人間そのものに興味を持ってもらえなくないか?。
上記記事が言いたいことって実はそういうことじゃないかと思うんだけど。上3つがクリアできた実力者が初めて、人間力の必要性に迫られるって言うことだと思う。
でも、私が思うに、上3つをきれいにクリアできた人って、稀有だと思う。なかなかこれは高いハードルだよ。難しいよ、ちゃんと仕事ができて知識があって、しかもプロジェクトをまわせる人材なんて。
それすらできていないのに、飲み会大事!コネ!とか言ってもさ、あんた誰って世界だと思うんだよな日本って。飲み会で飲んで、あいつはいいやつだ、仕事を任せよう!、なんてなるかーーって思うのだ。
ただ、それは物事の順番であって、上の世界に行けば行くほど、挨拶大事。事前のネゴシエーション大事。言い方ってものがある。イベントには必ず顔出そう。特に面白い事を言う必要はなく、穏やかで、相手を尊重する態度。そう、人間力を見せることは、最後の最後で必ず必要になるから、いきなりできるようになることでもないので、普段から気を付けようね、くらいでいい。
繰り返し言うが、業務遂行能力も業務知識もプロジェクトマネジメント能力も水準以上なんて、日々の鍛錬や勉強がないと身に付けられるものじゃない。だからこそ、若手のうちはそこ磨こうぜ、と思う。