orangeitems’s diary

クラウドで働くインフラエンジニアの日々の感想です(ほぼ毎日更新)。

コロナ禍でのメンタルヘルスマネジメント

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メンタルヘルスのオンライン研修を年に一回受講するのだが、その内容が本当に時代に合っていない。オフィスで仕事をし電話で客先とコミュニケーションを取り上司に紙で報告書を受け渡すシナリオなのだが、いい加減前提を見直さないか。前提と合わないと研修にならないだろう。まるでサザエさんの波平さんの会社じゃないか。もはや全員がオフィスに揃うことなど稀だ。客先とのコミュニケーションは電話などほとんどない。Web会議、課題管理ツール、チャットなど、今はデジタルコミュニケーションが電話を完全に置き換えた。電子メールですらもはや過去の遺物の雰囲気ですらある。そもそも紙で資料を作り、上司に持っていくなんてどこの会社が今やっているのだろうか。

マネージャー目線で部下をマネジメントする際に、必要なのは雑談らしい。仕事内容だけのコミュニケーション、できるかできないかだけの物差しで会話を進めていくと、社員のメンタルヘルスが悪化している際の兆候を見逃すらしい。単に仕事上の悩みだけではなく、同僚や顧客、もっと広げてプライベートでのトラブルなど、メンタルヘルスを悪化させる要因は仕事以外にあるからだ。

雑談が必要なのはテレワーク中心のワークスタイルでも当てはまると思う。Web会議だと1 on 1はやりやすい。普段のオフィスで「〇〇君、会議室行こうか」なんてやると周りが「何だろう、何かあるのかな」と勘繰りだすが、Web会議ならダイレクトメッセージなどで呼び出せば秘密裏に話ができる。こそこそするのが簡単なのがリモート環境だと思う。ただ逆にマネージャーも裏でこそこそ話題にされているのかもしれないが。

ただ時代遅れのオンライン研修は、雑談する関係を作るのに夜のお店を使う。飲みに連れて行って話をしている。そういえば昔の職場では飲み会が頻繁にあったが、なんとなく雑談の場を形成したくてあんなに開かれていたのか。それに自費でお金を出ししかも5000円くらいかかっていたのは何だったんだろうとは思うが、私個人ではもうかなり昔の話になってしまったので、懐かしささえおぼえる。

オンライン研修で、部下を飲みに誘えと言っていたわけじゃないが、実際にはシナリオとして飲みに誘っているので、なんなんだと思った次第。そもそも、テレワーク中心なら業務時間後に飲みに誘うこともないし、オフィスにすらいないじゃないかと。

だいたい仕事で雑談が必要でそのための飲み会なら、業務時間内にやりなさいよ、飲み会代も会社が払えよとも昔は思ったし、自分がマネージャーの立場になってからはさっぱりチームで飲み会など開かなくなったけど、結局何も困らない。困らないがその反面、雑談を業務時間内にどうやってやるかについては実は答えがない。

仕事中に雑談をしたら基本的には怒られるだろう。仕事しろ、ということになる。だからあえて1 on 1ミーティングの場を設定したり、全体会議の場でも社会一般の話題を振ったりして、雑談も許容するようにしたりと、工夫が求められる。ただ、なんで会議なのに雑談するんだよ時間がもったいない仕事したい、仕事がたまってるんだ、なんて人もいるかもしれない。

今私が受けているメンタルヘルス研修が時代遅れだとしたって、実はメンタルヘルスを保つという要件には何も変化はない。デジタルによって大きく仕事のやり方や、仕事をする環境が激変してしまったということだ。ただどこまで行っても人間が制御するという仕組みは絶対に変わらない。もしもマネージャーもメンバーもAIが代行するとしたらメンタルヘルス研修は不要になるが、そんな時代を想定する必要は今はないだろう。特にこの環境の変化は、政府がテレワーク7割と言っているぐらいだから、たくさんの人々に等しく降りてきていると思う。それによってメンタルヘルス的に良くない状態に置かれてしまっている人は、私は「激増」していると思っている。表に出ていないだけで、何か違和感を感じ、気分がすぐれなくなる人も少なくないはずだ。

社会はもう変化してしまったし、コロナ禍が終わっても戻らないものもたくさんある。おそらくコロナ禍の「次」は環境の激変に適応できないゾーンの人々はいずれ社会問題化する。それまでに今の状況を整理し、今に合わせたメンタルヘルスの保ち方を整理しいち早く実行すべきだと思う。デジタルによってたくさんの仕事が省力化されたが、必要なものまで省かれてしまい、その代替があいまいなまま、コロナ禍によって雑に話が進んでしまったような気がしてならない。