orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

ここから20年の話をしていいのは、どの世代か

 

40代後半の立場からここから20年の話をすると、自分の年齢が50代60代のときの話となる。ということは、明らかに主役じゃない。どちらかというと下支えをして、20代〜30代がこれからバリバリ活躍することのフォローにまわりたい。

確かに、ここから20年、手を緩めたり一線を引いたりするつもりはさらさらないけれど、フロントで目立つような場所にいるのはどうなんだろう。それこそ社会の活気を失わせる気がしていて。

一方で、海外のゲームの主人公を見ると、案外初老のオッサンだったりする。もしかしたら50代60代が主人公みたいな社会のビジョンって、成熟した社会の副産物なのかもしれないと思ったり。

現在までの数十年は、完全に今の60代以上が主役だった。彼らは戦後、と呼ばれる時代を作り上げてかなりの資産を築き上げ、今の50代以下はそれを見上げている社会だった。バブル崩壊後に長らく活気がなかったのは、主役となるべき今の50代以下が活躍するべきステージを、今の60代以上に長らく占められていたからだ。就職氷河期世代がそのわかりやすい事例である。

しかし、今の60代以上はどんどん社会から引退していく。これはどんなに資産があろうがどうしようが関係ない。生物としての宿命だ。

コロナ禍も大分終わりに差し掛かっている街を散歩すると気がつくことがある。昔はいた「元気なじいさんばあさん」が、30代〜40代に切り替わっている。内装・外装も昔ながらの業態から、リノベーションされている例が多い。

つまり、大体的な世代交代がこの1、2年で加速したということだ。

長らく変わらなかった日本の主役が、大きく変わっている。

そこで、誰に変わるか、ということだ。

戦後世代が設計した制度は、かなりの金属疲労を起こしていることは誰が見ても明らかだ。むしろ戦後世代自体が自己批判気味でもある。

この設計のリノベーションについて、さて、誰が中心になるべきか、ということである。

ぜひ、これからの日本を背負う20代、30代がどんどん発言していくべきだと思う。

もちろん、今の40代、50代は、豊富な経験や苦労も多いので有益な経験や知識もたくさんあると思う。でも、戦後世代に頭を抑えつけられていたエネルギーを、これから「主役になるため」に使うのは、ミスキャストなんじゃないか、と思っている。

では今の20代、30代に、これからの20年のグランドデザインを主役感を持って語ってもらうとして、今の40代、50代は何をしていくべきか。それは、今までの経験を精緻に語っていくことじゃないか、と思っている。このブログだってそのためにあるようなものなのかもしれないな、なんて思う。これまで何が起こっていてなぜ日本は衰退したか、をありのまま長年見てきたのだ。それを恨み節にするのではなく、正しく今後の主役へ引き継ぎたい。

だから、今、Z世代、という言葉をクローズアップし持ち上げるとともに、彼らに昔を伝えることが世間のブームになりえていると思っている。

はっきり言ってしまえば、「日本が衰退している」の意味は、そのまま戦後世代の衰退である。全く今の50代以下は戦後の隆盛の恩恵に乗り切れておらず、その遺産を引き継いだ一部の人だけが、貴族ぶっているだけ、ということ、それだけだ。

まだ、小うるさい戦後世代は残るが、彼らも資産をあの世に持っていくことはできない。もう数年したら、もっと変化が起こる。その変化の際に、やるべきことをやっていきたいし、やるべきではないことはやりたくないな、と思う次第である。