orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

どんなに努力しても上手にならない時は

 

趣味で色々やっていることはあるが、どんなにがんばっても上手にならないことがある。かなりハマって特徴である勤勉さで繰り返し繰り返しPDCAを繰り返すのだが、うまくならない。知識はかなり貯まったはずで、仮説としては知識が深まれば何でもうまくなれる、という思いがある。ところが、結果は裏腹に出ない。何でだろう。

今日、わかったことがある。きっと、基本が間違えている。基本が間違えているのに、そこに知識を積み上げていったせいで、我流の成長をしてしまった。それがきっと成長を妨げている。

世間一般だと「才能」という言葉で片づけてしまう現象だが、きっと才能がある人であまり基本について意識しなかった人は、その基本自体を先天的に知っていたという類だろう。そういうことはあると思う。ただ、才能がある人じゃないと結果が出せないのかと言うと、それは違う。

ITの仕事においては、基本情報処理技術者試験、という試験がある。経産省が認定している国家資格だ。この試験、1969年から続いているもので、中身については時代によりどんどん変わっているが、意義は全く変わっていない。

私がこの業界に入ったときの、一番初めに勉強したのがこの基本情報処理技術者試験で、きっとこれを進めてくれた会社のおかげで今があると思う。もし、適当な自己流の研修の後で配属されてなんとなくこの業界にいたら、もしかしたらどこかで実力が頭打ちになって、どんなに努力してもダメだ、となっていたやもしれない。

そう考えると冒頭のうまく行かない現象も、才能ばかりではない。もともとの基本をおざなりにして、何となくできてしまった延長でPDCAを繰り替えしてしまったばかりに、努力に対する結果がむずびつかなくなってしまったのだ。

ここ最近、ノーコードプログラミングに代表されるような、基本を身に付けることを省略した人でも実用できるような技術が発展していて、それに携わった方もいらっしゃると思う。ノーコードを持ってコンピューター全般に興味を持ち、IT業界に携わろうとされる方、ぜひ、基本を学ぶことを省略しないでほしい。もし省略してしまったら何が起きるか。これからかける大量の時間、もしかしたらお金、そしてあなたの努力が、身を結ばないかもしれない。一部の方はそれすらも超越するセンスがあるのかもしれないが・・、多数の人はそうではないはずである。

基本を勉強することは、案外どんな分野でも用意されていて、そして安価だ。その業界に近づいてほしい人を増やすために、努力をしているはずである。敷居を高くしたらどんなことでも廃れるのがオチだ。ごくごくスタンダードな基本学習法から手を付けるべきで、そこで、怪しいショートカット的な上達法に手を出すことは絶対にまずい、と断言したい。基本を省くことで得たちょっとの時間は、これからの無駄な努力で帳消しどころか無駄に変わるのだから。

基本学習、なかなかかったるいものである。すぐにやってみたい、練習したい、となるのもわかるが、そこまで基本に長い時間はかかるものじゃない。基本学習の期間ほど、じっくりゆっくりしっかりと、取り組めば後々の努力のパフォーマンスが劇的に上がる。これはいろんな分野における鉄則のような気がする。

趣味みたいなものだと、どうせうまくならくてもいいか、と気軽に始めてしまうのだけど、凝り性な性格なせいで、努力してしまう。ああ、基本が間違ってたのか。だからいくら修正してもうまくいかんわけだ。今日それを気づいた、というお話だ。