orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

部下が不十分と思うマネージャーにやって欲しいこと

 

社員教育のようなものと今私は戦っていて、天王山みたいなところに来た。主体性に任せたいというのは本心だが、主体性だけで結果が得られないこともある。未熟者が何かを学びたいけれど何を学んでいいのかわからない、という状況も理解できる。

それを見たマネージャーが「勉強が足りない」なんて言うときっと部下は辛いだろう。一生懸命努力しているのに、マネージャーに届かない。マネージャーは主体性と言って放置してくるのに、評価はしてくる。何をすれば評価されるのか。そういう迷路に入って行ってしまうのかもしれない。

ふと私も考えた。何を部下が満たせば満足するのだろうか、と。気づいて、テキストベースでまとめ始めた。思いのほかまとまらない。何しろたくさんある。あれもできて欲しい。これもできて欲しい。

できて欲しいことをあまりにも細かく書くと、これが手順書のようになり、答えが書いてあることになるのでそれは止めた。何ができたらいいかを中心に書き、細かい手順は省略した。「こうしてほしい」を積み上げていくことにした。

かなり初歩の初歩から書いているので、なんだかまどろっこしいし進まない。そうか初歩ってこんなに距離があるんだと思う。なかなか初歩の段階から突き抜けてこないのは結構な量があるからだ。だからと言って避けては通れない。学校でじっくり勉強できたい人はこの辺り強いが、とにかく基礎本は本屋にあるからさっさと全部読んで、自分の手を動かせよとはよく言っているが、ほとんどの人がなかなかそこまで行かない。

適性、なんて言うけど、適性って言うところまで勉強していない人もいる。しないまま、適性があるないを迷っているのは本当に無駄。さっさとやる。やってから考える。だな。

ただ、おそらく、この初歩部分を書き上げてからが、マネージャーの、私の勝負なんだと思う。中級以上の部分こそが部下が不十分、の理由になっているはずだ。これを言語化していないからこそ、マネージャーも部下ももやもやしている。

この中級以上の部分、トレーニングしたらすぐできるというものでもない。すぐできるものでもないから、あんまり言語化しないのだ。マネージャーが自分の中にあるものなので、そこで満足してしまう。また、初歩もクリアしてないのに中級もないわ、と考えてしまうのもある。

しかし、ここを言語化しておくときっと、部下からはとてもわかりやすくなる。どこまで登ればいいかを示してあげるのは、きっと「不十分」の意味が変わってくる。この内容の学習までたどり着いてほしい、と。

それが資格試験と絡ませることができれば、マネージャーの仕事は楽になるのだが、どうも感覚として、現場の仕事と資格試験がダイレクトに絡む実感がない。どうしてもマネージャーの概念は言語化しないといけないんじゃないか。資格試験のようなものに置き換えた途端に、ギャップが生まれ、あいつは資格は持っているが仕事ができない、みたいな状況ができてしまうのだ。

マネージャーは、きっとやるべきだ。十分、とは何かということを言語化することを。いきなりパワーポイントを開いてプレゼン資料を作らないように。テキストファイルを積み上げるだけでいい。その集合体を最後にまとめればいい。もしくはまとめないで、それら全体が「十分だ」と言い張ってもいい。とにかく言語化。言葉にすれば伝わるようになり、不十分地獄から逃れられるのではないか、と思っている。