orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

「Slay the Spire」ゲームも人生も似たり寄ったりだ

 

最近、Slay the Spireというゲームをやっている。このゲームはカードで敵を倒して進んでいくのだけど、負けたら、1からやりなおしという厳しい条件となっている。まだ最後まで進めたことがない。大好評のゲームなのでちゃんとルールを理解しきれば最後まで進めるのだろう。

私はマニュアルを読まないで進めてしまう性質があり、それでもこのゲームは受け入れてくれる。だが、自己流だとやっぱり途中で限界が来てしまう。最近は、攻略Wikiを読みだしているところだ。読めば読むほど、ゲームの中で適当にしてしまっていた部分がとんでもないことがわかる。細かいルールを使いこなせるほどにゲームは進行することができる。そして、それをやらないと全部はじめからなので、時間ばっかりがかかってしまうことになる。

あれ、これって会社勤めに似てるかも、と思った。新入社員で会社に入り、ほとんどの人が何となく会社で決まっている通りのことに従い、なんとなく働き続けているのではないか。そして、がんばっても結果が出ない。失敗したら初めからやり直しで時間を浪費するみたいなことになっているのではないか。

一つの会社において、ゲームの攻略Wikiと同じ概念に位置づけられるのが、就業規則だろうと思う。どの会社にも就業規則はあるはずだが、ちゃんと全部読んで頭に入れている人はどれだけいるだろうか。会社の色んな制度があるはずなのにそれを活用せず、言われるがままに仕事をすると、人生のいろんな場面への対応方法を知らず、もう会社辞める、みたいに短気を起こす人が結構いるのではないだろうか。

就業規則は会社の設立年数が長い方が、作り込みがされていると一般的には思う。ルールが整備されていない時代から、時間をかけて改善されているからだ。そして、それを読み込むとうまく会社と付き合うことができやすくなる。こんな場合も想定して、こんな風に仕事することもできるんだ、こんな援助があるんだ、こんな例外があるんだ、読み進むと感動すらおぼえるだろう。

ただ、経営側からすると社員に就業規則を熟知され、過剰に活用されると困るという意志もあるだろう。いろんなトラブルに対応するための条項を目的外に活用されることもあるからだ。これはゲームバランスのようなもので、オンラインゲームでもパッチのたびに調整が入るが、就業規則も濫用が生じれば変更されていく宿命でもある。

また、日本で働く以上は、労働三法(「労働基準法」「労働組合法」「労働関係調整法」)の知識も攻略の役に立つ。就業規則よりも法律の方が上に立つ。法律を逸脱するような就業規則があるならば、これは抗議ができる。特にIT業界は、派遣や準委任、請負などいろんな仕事の在り方があるので、ルールを知らないと、無知を利用して逸脱した働き方を強いられるのは良くある話である。

 

会社に人生を振り回されない 武器としての労働法

 

とりあえずは、Slay the Spireも、惰性で続けてもきっとまた途中で敗れて一からになる。学習しないとなぁなんて、ゲームで思わされるとは。どんなにいいカードやレリックを手に入れても、使いこなせないとすぐ負けちゃうんだよな、なんて、ほんと人生と似たり寄ったりのゲームである。