orangeitems’s diary

クラウド専任の40代インフラエンジニアが書くブログ。新規事業マネージャー。20世紀末の就職氷河期スタート時にIT業界に文系未経験で入りこみそのまま生き残った人。

「〇〇を検討」というニュースが氾濫している3つの要因

 

もう嫌だ。エンゼルスの球団売却は検討されるし、次世代原発の建設は検討されるし、コロナ検査の水際対策見直しは検討されるし、コロナ療養期間の短縮は検討されるし、NISAの恒久化も検討されるし、複数校で1つの部活動が検討されるし、どんだけ検討すれば気が済むんだ。

全部が全部、決まった話でもないのに、検討という言葉だけでニュースになり、それでネットがざわつく。いつもの話だが、ここ最近恐ろしくその数が多すぎる。

なぜ、こんなに検討、というニュースが氾濫するのか考えてみたんだけど、1つは決断力の欠如という話はよく言われる。自分で決められないので、まずは決めようか決める、みたいな話を立ち上げて、問題があれば引っ込めるという手法が流行っている。これはネットが高度化し人々の意見を吸い上げやすくなったので、社会に一度問いかけてあまりにも炎上するようなら引っ込める、そんなやり方が一般的になりつつあるのかもしれない。人々の声を聞かないで独断すると嫌われるから。それがまず1つ目の理由。

しかし、それだけじゃないような気がした。マスメディアにも問題がある。もし、決定段階でニュースにしようとしたら、何もかも遅すぎるのだ。ネットメディアで未決定事項をすっぱ抜いて速報で出されると、マスメディアは何やってるんだという話になる。情報の鮮度について、かなりの過当競争が繰り広げられているのではないか。メディア側も検討と言っておけば、飛ばし記事だったとしても引っ込めやすい。つまりマスメディアが週刊誌化しているというか、根拠が多少薄くてもとりあえずネットに出せ、というスタイルに変化しているということが2つ目の理由。

さて、3つ目の理由も思い浮かぶ。情報をリークする側の問題である。やたら、鮮度の高い情報を振りまく人が最近、メディアとつながってるんじゃないか。例えばiPhoneの発表を思い出していただきたいのだが、iPhoneの発表は発表会でサプライズの形で行われ、そして3日後に発売開始、というふうにかなりの情報統制を行っている。それでも漏れ伝わる情報はあるのだが、結構信頼性が低い。だから、検討段階の情報がいくらあったって、ちゃんと情報統制していれば、検討ニュースの氾濫なんて起こらない。

この3つの理由。

・決断力の欠如、ネットで意見を見て調整する手法の一般化
・ネットメディアの俊敏さに影響を受けた、マスメディアの週刊誌化
・決定権者が、情報統制を行わず、気軽にリークしている

検討ニュースが溢れ出る現状について、善悪を問う気はないが、かなりニュースを読むことが難しくなっている。決まったことと、決めようとしていることの差をきちんと区別しないといけない。まだ検討中でしょと思ってたら、実はもう決まっていて、締切は9月までというようなマイナポイント2万円還元の話然りだ。

そして、こうやって、ネットで意見表明することの大切さ。検討ニュースに対してちゃんと物言いをしてないと、完全に無視される。これまでも、検討がひっくり返ったこともたくさんあるのだから、おかしいと思ったら冷静に意見を表明したほうがいいと思う。

なんとも、おかしな社会になったもので、選挙に勝って権限を得たのであれば、黙って決めてすぐにしっかりやればいいと思うのだが、いちいち「大丈夫?大丈夫?」とこちらを見てくるものだからめんどくさいなと思う次第である。