orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

どうやってモノやサービスを、人に届けてお金をもらうかというお話

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今日は、どうやってモノやサービスを、人に届けてお金をもらうかというお話です。

 

 

モノやサービスを人から買うってときに、モノやサービスの品質ばっかりに気を取られがちなのです。すごく腕のいい技術者、もしくは技術者集団を形成したとして、どうやって、お客様を見つけ使っていただくか。

すっごい革新的な技術で、もしくはそれを使ったサービスで、使ってもらったらきっとわかる。感動する。そこまでは意外とと言ったらなんですが、結構な人が到達できると思うんです。いわゆる商品開発的な話ですね。

ただ、さて、どうやってたくさんの人に使ってもらうか。誰かに届けないといけないのですが、「すごくいいですよ!」と言って誰が信じるのでしょうか。使ってもらえればわかるとはいいますが、信用できない人から「タダでいいから使ってよー!」と押し売りされても、使います?。

ある日玄関のベルがなって、知らない人が立っていて、「これ新製品なんですー。一度使ってもらいたいんですが、どうでしょうか?。無料です。」なんてまくし立ててきたら、「何だよ知らんようるさいな」と言って追い返されるのが普通でしょう。

だから、どんなに手元にいいものがあったとしたって、誰かの手に渡るかは別物なのです。しかも、その良し悪しなんて関係なくって、単に相手が信用できるか、がポイントになってきます。

で、どうやって信用してもらうんですかね。

不特定多数にばらまきたければ、こうしますかね。

・会社にし、屋号と連絡先、ホームページなどを作り、怪しくないことを主張する
・広告などで宣伝をし、社会一般で共有できることを主張する
・会社や製品の実績を公表し、他人も使って良かったことを主張する
・ECサイトやクラウドソーシングなどで商品を売り、システム基盤の信頼性を利用する。

最後のものなどは、例えばメルカリで売れば、手数料は取られますが、とりあえず売れますよね。あれはメルカリが相手の信用を保証するからで、ダメなら出品者の代わりにメルカリが対応します、という安心感があるからです。手数料はその価値というわけですね。

何か売りたいと思ったときに、みんなはじめは、信用が全くないところから始めるものですから、ここで途方に暮れる。そんな人でも取引ができるから、ネットでの取引は拡大するという図式になっています。

ただ、高い手数料はやはりネックなので、自力でなんとかしたいというのも当然です。例えばチラシを作って公共の場に掲示するとか。SNSで広めてみるとか。みんないろいろやってますが、信用って難しいんだなと誰しも考えるところじゃないでしょうか。そういう意味では詐欺師というのは、人をだまくらかしてでも信用させる力があるため、営業力という意味では感心しますし、むしろその能力を活かして普通に営業の仕事やったほうが効率良くないかなとも思う次第。

正直者が信用のないまま、大衆に突っ込んでいくと、あまりの反応のなさに闇落ちします。なんでわかってくれないの。こんなにいいものなのに。このパターンは、芸術家にありがちですね。どんなに上手でも、大衆にバズった上でマネタイズするのって、結構厳しい。ちゃんとした営業手法を確立している大手芸能事務所に所属できなければ、表現すら難しい。今はYouTubeもあり、それでも個人が対抗できる手段はありますが、顔を出してパフォーマンスして、それでどれだけの成功例があるか。いくつもの、中身はすごいのに再生数が10や100の動画がたくさんあるではありませんか。これも結局は、信用がないところにモノやサービスを持っていっていることと、何ら変わりはありません。

大事なことは、信用、なんです。

信用って実は、盲点になりがちなのが、家族や地域コミュニティー、友人などです。私はあなたを知っているし、あなたも私を知っている。これを作りやすい。会社でも同族経営が意外と強いのはそれで、家族ならば逃げない。強い信用がその時点で成立しています。

もし、何かモノやサービスを外に売りたい、と思うのなら、まずはその信用を使って、相手に売ってみてください。もし満足いただけるのなら、その方たちはリピートしてくれると思います。そしてその方たちの周りの人にも、その信用が伝播します。あのサービス、いいよ、と。周りの人たちすら動かせないものが、大衆でバズるはずがありません。

まずはその、スモールだけれども確立している信用の輪の中で、生み出したそれが、生命を持つかどうか。それを確認してから、広告や宣伝に持っていくのが大事だと思います。信用を作っていく作業は、夢を追うのではなくあくまでも現実論。品質にこだわるだけでも売れず、そして宣伝すればいいものでもない。信用を中心に考えるべきことです。