orangeitems’s diary

クラウドで働くインフラエンジニアの日々の感想です(ほぼ毎日更新)。

結局救われなかった就職氷河期世代

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コロナ禍前の2019年、就職氷河期世代を救おうというムーブメントがありました。「人生再設計第一世代」なんてネーミングを考えてみたら、何で我々の人生を再設計されないといかんのだ、そもそもこういう状況を二十年も放置して再設計とかどういうことなの、なんて盛大なブーイングを受けたのをおぼえています。

さて、どうなったのでしょうか。結果は出たのでしょうか。

 

mainichi.jp

内閣官房の集計によると、20年の37~46歳の雇用形態は、正規916万人(19年の36~45歳と比較し横ばい)▽役員57万人(同5万人増)▽非正規366万人(同10万人減)▽完全失業者36万人(同5万人増)--との結果になった。実態は目標にほど遠い。

 

行政がいろいろとがんばって正規社員を増やそうとしたけど、増えた分逆に、正規社員から非正規社員へ移る人もでてきてしまい、結果的に相殺されてしまったという説明です。

そもそも非正規を正規へ移すのが再設計なのかい?と思うところもあります。正規社員をそんなに増やしたければ非正規社員の制度設計をやりなおし、正規社員に振り向けるようすればいいだけですから。また、正規社員だから給与が高いというわけでもない。そもそも他の世代に比べて正規社員の給与水準が低いことも問題になっていましたから。一応正確なデータも置いておきますか。

40代ロスジェネの年収は10年前のバブル世代より50万円も低い(newsweek)

結局簡単な話で、そんなに氷河期世代の待遇を上げたければ、この世代の人たちに毎月穴埋めしたい金額だけ配ればいいんですよ。前年度給与に合わせて、給与水準が一定以上に満たない人にだけ支給すればいい。

一部の役所が氷河期世代に絞って正規社員登用をやってましたけど、数人とかのレベルでした。いくらポーズでやったって、一千万人レベルの行動傾向を替えるのは無理過ぎます。

本来は、次の衆議院議員総選挙で、就職氷河期世代を救うと言いながらも結果を出せなかったことに対して審判しないといけないと思うのですが、いつの間にかこの目標自体が消え失せてしまったように思います。多分に政策としてはまだ掲げているのでしょうが、結果を出せなかったことで言い出しにくくなっているのかもしれません。

それどころか、「45歳定年制」なんて言葉も一部から出てくる始末。この言葉の炎上の要因の一つは、就職氷河期世代を救う話を実現させないでおいて、むしろ正規社員に就いている人たちをも窮地に追いやる話を今出してくることが、我慢ならなかったのではないかと思います。

最近は、仕事ができない人はつまり会社にとって無能だからいち早く会社から出して、ベーシックインカムなどで生活すべきだ、なんて極端な意見がメディアに出てしまっていることに私は危険を感じています。

全ての人々が仕事を行う義務があることは憲法に明記されているのですから、社会の仕組みにおいてひとまず安定して仕事に就くことは仕組みとして保証されないといけません。

よく、税金をオレはたくさん納めてるんだから、所得の少ない人よりオレの意見を聞け、なんて平気で言う人もいるくらいですが、これも間違っています。

選挙って、一人一票ですよね。お金持ちだからと言って1000票入れられるわけではない。政治を決めるときには、一人一人が等しい力を持つことが前提です。

その状況で世代全体が時代の不幸のおかげで不公平を被っているのですから、まずは政策として就職氷河期世代を救うという目標を立てることそのものはとても良かったのです。しかし、実行能力が無かった、ということです。

そう考えると、次の選挙では、政策だけで選ぶのではなく、政策実行力まで見ないといけません。良い事ばかり言って、当選してしまったら「何言ったっけ?」では同じことの繰り返しです。それは政党だけではなく、人となりや能力、そしてリーダーの能力までの総合判断です。

 

昔のこのブログを漁ってみたら、計画段階で、「うまくいかないんじゃないか」と私は言っていた模様です。

 

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うまく行く要素が感じられないな、というのが今の率直な感想です。

 

ま、この後コロナ禍がすぐ来るんですけどね。

結局やっぱり、うまくいきませんでしたね。

だれがこのうまく行かなかった結果を踏まえ、次のアクションをやってくれるのか。

PDCAしないまま、なし崩しで話すらなかったことにしてしまうのか。

就職氷河期世代、結局救われなかったね。