orangeitems’s diary

クラウドで働くインフラエンジニアの日々の感想です(ほぼ毎日更新)。

管理職の行く末

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ハードな仕事が終わった後は頭がまだクルクルまわっているので、もう一本記事を書いてみてもいいかなと思った次第。

事務的な仕事って今どんどん減らされていますよね。ハンコ削減問題にも象徴されますが、非効率なことは許すまじ。で、それはいいんですがそのために生まれていた「働く時間」というのも一緒に消えて行っています。

週3~4出勤の正社員、なんていうのも、もう会社が社員に供給できる仕事はないんだよというメッセージです。あればそんなことはしません。仕事がないのに社員を拘束するのはいかがなものか、ということで、別にやりたいことがある社員にとっては渡りに船でしょう。強制されたら、それはリストラそのものですが、全ての人に取って悪いこともない。

さて、一般には、コンピュータによる単純作業の自動化で、人の仕事が減っているように感じられていると思いますが私は違う分析をしています。いろんな仕事が「プロジェクト」と呼ばれる単位で管理され実行することが多くなりました。大昔の組織って、事業本部があり、部門があり、その下に課があり係があり・・、古い会社はいまでもそうかもしれません。しかし、そういうピラミッド状の組織の弊害が広く知られることとなりました。階層上に中間管理職が生まれ、しかもその中間管理職が現場の仕事からどんどん離れてしまう。実際に現場で手を動かしている人がよっぽど仕事のことを知っていて、製品やサービス、そして対面のお客様のこともよくわかっている。しかし、中間管理職は、現場担当の際に成績が優秀だったプライドもあり、上から目線でマウントしてしまう傾向にあります。階層構造なので、そこからまた上役がいて、となっていますが、残念ながら上に行けば行くほど、現場から遠ざかっているという有様です。

昔はそれでも、大きなオフィスに机を並べて、大量の人数を束ねていかないといけなかったので、中間管理職を置き人心をまとめるという行為も理にはかなっていませした。大量に生産しなければいけないときには、大量に人を集め対処する。そういった労働集約型のビジネスが盛んだったころは、ピラミッド型の組織はフィットしていました。

今はどうでしょう、そもそもオフィスに全員集めるのはナンセンスだという時代。それは、仕事自体はプロジェクト単位、数人のメンバーで動かすことが主流になりました。少人数で済むようになった理由は、プロジェクトを進めるための情報処理能力が、ソフトウェアやオンラインサービスの登場で急激に増大したためです。昔の人は全部紙でやってました。ファイリングが飛ぶように売れ、キャビネットがファイリングで埋め尽くされていた時代を私も知っています。計算は電卓で行い、議事録は印刷し紙で閉じ込んでいました。タスク管理も管理職がとりまとめて口で指示を出していたあの時代。ホワイトボードにタスクが書かれていた。遠い昔の話です。今は、タスク管理も進捗管理、課題管理、ナレッジの共有など、あらゆる分野でコンピューターが張り込み、そしてモバイルでどこにいてもリアルタイムに情報をインプット/アウトプットできるようになりました。昔は電話が鳴り響いていたオフィスも、電話が鳴るのは月に一度くらいなものです。

プロジェクト単位、つまり組織が小型化すると、それをあえて階層構造にする意味は全くありません。フラットに数名の組織を横に並べる。そうすればその小さな組織を管轄するリーダーは自分も手を動かしますし、細かい指示もできます。そういった小さな組織をたくさん並べ、できるだけ階層構造は作らない。たくさんのリーダーがいるという組織論が今はモダンだと思われます。

人数だけは多い、衰退している大企業の役員や組織を見ると、たいていピラミッド構造になっていて、しかも毎年のように組織をいじくっています。そして、役員の数が異常に多い。あれは、階層構造の悪い部分そのものです。なぜ業績が悪化しているのに、何十人も役員がいるの?。

今後、「人を管理する」と言うことに特化した中間管理職のような仕事はどんどんなくなっていきます。これは予見ではなく現実です。仕事の中抜きのような仕事は、効率化のもとにどんどん削減され、終いには「会社は仕事を用意できません、自分で探してください」となります、いや、なっています。

これからは「プレイングマネージャー」の時代だと考えています。スペシャリストは良いのですが、一人でできることは限られます。一人でがんばってもせいぜい二人、三人分です。しかし、周りにいる人を巻き込み、周りの人の良さを生かし、自分も活躍することで、何倍にも成果を上げられることを知っています。

まずは自分が現場でプレーヤーとして一流であること、そしてそれだけではなく周りの人々を知り尊重し、チームでアウトプットをできる。今後はヒエラルキーの上を目指すのではなく、個としての強さ、そして周りの個を抱き込める人格と、他人への興味。それが活躍のキーになるのではないかと考えます。

昔ながらの管理職は、もうすぐ終わりだと思うのですがいかがでしょうか。