orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

なぜ若手が管理職になりたがらないのか

 

若手が管理職になりたがらない、というのが課題として世間にあるようですね。

 

diamond.jp

質問者:50代男性

――若手が管理職になりたがりません。管理職になることの意義・やりがいより、「責任が重い」「生活が変わる」といった面にばかり目が行ってしまい、メリットを見出せない若手が増えています。

 会社としては、マネジメントをする人材の育成も急務です。どうしたら、若手にマネジャーとしての成長を促すことができるでしょうか。

 

管理職という言葉、最近の会社ではちょっと複雑なことになっています。管理といっても人の管理から、プロジェクトの管理、モノの管理、お金の管理・・。社長って会社の管理をするわけですし、平社員レベルでも何かの管理をするかもしれません。

管理職って呼び方が、曖昧過ぎて、若手に正しく伝わっていません。それどころか、管理職に位置付けられた実際の管理職の人が、管理職って何だっけ?って状態です。

ほとんどの管理職が、管理職を雰囲気でやっています。わかっていることは一つ。経営成績について責任を取らされるってことです。

・売上や利益が計画に満たなかったら責任を取らされる。
・売上や利益が計画を満たしていたとしても、組織にトラブルがありビジネスを継続できない状態になったら責任を取らされる。

責任を取らされる、ということばもひどく曖昧です。大企業だったら間違いなく左遷されます。たくさん人がいるので取り換えっこが簡単だからです。中小企業だったら、そういうわけにもいきません。延々と改善策の繰り返し。嫌になって辞める人も・・記憶を辿るとたくさん辞めて行ったなと思います。詰められ詰められ嫌になってね。

 

私の経験から以下の方策に対して所感を述べます。

 

(1) 管理職が自分の言葉で「マネジメントの仕事の魅力」を若手に伝える
(2) マネジメントの仕事の魅力が、外から見て伝わるように仕事をする
(3) マネジャー自身が楽しそうに仕事をする

 

(1)は、管理職が自分自身の職責をわかっていないケースが多いので、人によってばらつきがあり参考にならない

(2)は、責任を取らされる立場なので、外面など気にしていられない

(3)は、演技しても人にはバレる。

ということで機能しないと思いますよ。

 

もし若手が管理職になりたがる環境を作るとしたら、こんなことをしなきゃならないと思います。

 

(1)管理職とは、何を管理し、どんな権限を持ち、どんな責任を負っているかを、若手や管理職本人から見て明文化する。合わせて、責任を負わないこと(現場の仕事はやらないなど)も明確にする。
(2)管理職の報酬を、一般職員と比べて著しく高く設定する。特に責任を負っている分野について成功した場合は、その成功に対する報酬を魅力的なものにする。
(3)合わせて、(1)や(2)の内容を若手に周知する説明を定期的に実施すること。

 

つまり、管理職の魅力を作る必要があること。またその魅力を若手に伝える必要があること。この2点をきちんとやらないから、なりたい人が減るのです。

それをやらずして、「若手が管理職になりたがらない」っていうのは、会社の仕組みを作る責任を持つ社長が仕事をしていない、ということにもつながりますね。

 

そもそも、仕事内容や待遇が何もわからないのに、楽しそうに仕事をしているからやってみたくなるなんて、幼稚な話は成り立たないと思いますよ。

管理職が大変だって話だけが、メディアから垂れ流しにされるわけで、なりたくないな~って雰囲気で思っているだけです。また、その雰囲気を助長するような大変さも管理職の責任には含まれているわけで、説明不足の状態だと、過剰にそのデメリットに反応する人が出てきても不思議じゃないかな、なんて思いますけどね。