orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

チャット時代のコミュケーション能力

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テレワークを続けての感想

テレワークやってますか?

職業によりけりだと思うのですが、私はもうズブズブにテレワーカーです。

時差出勤とテレワーク、両方やってみたのですが、時差出勤の方が弊害が大きかったですね。お客様への営業時間自体をずらすわけにはいかないので、スタッフは時差出勤とは違うタイムテーブルで動くことになります。お客様は時差出勤しているかどうかなんて関係なので、例えば早朝に出勤時間をずらしたとしたら、夕方ごろに帰宅。ですが夕方から仕事が忙しくなるなんてザラですよね。それで残業して仕事したら結局は18時あたりに仕事が終わって意味がありません。だから、夕方にとりあえずスタッフは帰宅して、仕事が残ったらテレワークでリモートから仕事をする羽目になってしまいます。テレワークであれば、9時-18時という普通のタイムスケジュールで物事を動かせるし、通勤もない。ということでテレワーク優勢です。

テレワーク、できる現場は全部そうしたほうが良いです。今ならテレワークをすることに対して社会が全面的に理解をしてくれます。ちょっと不都合があっても「しようがないよね」って誰も言ってくれます。平常時なら「サービスレベルを落としてもらったら困る」って言うような人でも今は言わないでしょう。今はチャンス、です。

 

チャットが全てのコミュニケーション

会社によっては、ビデオや音声を使ってコミュニケーションしているところもあるでしょうが、私の場所ではテキストチャットを主に使っています。ビデオは家の様子まで映るし、人の顔なんて何の意味もない情報なので捨て置きたいです。さぼっているかどうかをみたい?誰が見たいんでしょうか。逆に見たくないです。オフィスにいたって適当にさぼりながらみんな仕事してるのに、何をそんなにビデオを見たいのでしょうか。

音声もデメリットが多いです。3人以上一緒に話すと聞き取れないからです。音声はビデオと一緒に見ると口の動きまでわかってわかりやすいでしょうが、それならテキストで良くないですか?

ということで、何でもかんでもチャットで済ませているのですが、チャットでのコミュニケーションに限られると非常に気づきがありました。

一つ目は、とにかく、何でもかんでもテキストにしておかないと、コミュニケーションが成立しないことです。会話のなかで、はい、そうですか、へえ、なんて相槌を打つと思うのですが、これら、全部テキスト入力しないといけません。このあたりが苦手な人がいる。テキストで相槌を打つのが無駄だと思う人がいる。メールのように熟考して入力してくる人がいる。全部誤りです。チャットに「完全性」を求めてはいけません。テレワークにおけるチャットは、会話のシミュレーションですから、部分的にでも少しづつ入力していくべきです。会話を、テキスト化してシミュレーションすることに、不慣れな人がいると言うこと自体が発見でした。そういう方には、もう全部に相槌を打てと指導しています。多分チャットに対する認識から誤っています。断片的な情報をぶつけ合ってでも、リアルタイム性を重視したほうがいいです。

二つ目は、チャットで、コミュニケーション以外のことをやらない方がいいということです。チャットには最近何でもかんでも機能をくっつける方向にあります。タスク管理がその代表格で、チャットツールにToDoリストや課題管理が付いている場合がある。これは使うべきではないです。チャットは前述のように、不完全なテキスト情報をリアルタイムに流していくことに集中すべきであり、そこにタスクのような、ストックしておく情報を混ぜると追うのが大変になります。タスクはちゃんとBacklogやRedmineのようなタスク管理ツールで別途トランザクションを保管すべき、です。だって、「あ」とか「しまった」とかチャットのストリームに流れるのです。そこにタスクが入ってきたらほんとめんどくさいですよ。ヒストリーを追うのが。

三つ目は、画面共有の重要さ、です。チャットではどうにもならないと思いました。本番環境などを触るときに、一人は作業者。もう一人は確認者。というタイプの作業は多いと思います。これをテレワークで実施しようとしたときに、どうしても画面共有の機能は最重要です。チャットツールに画面共有機能が無ければ、Skypeなど別のツールで代用するしかないでしょう。チャットが超えられない壁があると痛感したのは、実はこの画面共有だけです。ほかのことは大抵、チャットツールで解決できると思いました。

四つ目は・・。そういろいろ発見があるんです。ブラインドタッチできない人はストレス溜まりまくると思います。もう業界に入る前に、ブラインドタッチ絶対おぼえてきてね!と思います。キーボード入力の速い人がチャットワールドでは生産性に直結します。

まだまだあります。五つ目。言葉がキツくなる傾向にある。いや普段から口頭で話すときにも言葉がキツいのかもしれないですが、テキストになるとこれは増強しますね。言葉ではないコミュニケーション(ノンバーバルコミュニケーション)が全て利用できないので、言葉の冷たい内容だけが刺さってしまう。これは普段の信頼関係醸成が重要です。この人はこういう言い方をするけど、実は起こってない。普段からモチベーションの低いチームがテレワークに移行すると、ドッカンドッカン仲間内のトラブルが起きそうな気がしてならないなと思いました。

 

落ち着いたら、集まりたいね

テレワークに巻き込まれた方々は、数十万人クラスでいらっしゃると思いますが、感想やノウハウがたくさんあると思います。

慣れてみると、もしかしたら普段の仕事場より、生産性が上がった分野も発見されると思います。そういったノウハウを集まって共有する機会があると本当にいいなと思いますね。

かなり特別な事態に、これまで考えられなかったほど長い期間取り込まれることになったテレワーカーですが、これはとても貴重な社会実験になっているような気がします。で、過去の思い出にしてしまわないように、この働き方をもっと社会に根付かせ、より柔軟な仕事の文化が醸成されると、人間もっと幸せになれるのではないでしょうか。

だって、あの、朝の満員電車を構成してた人達にも、テレワークで十分仕事ができる人がたくさんいたわけです。じゃあその方全員が毎日テレワークをする必要はないのです。週に二日でも構わない、そうすれば5分の3に出勤回数が減ります。今回のようなテレワーク推奨期間が出てきても耐性が生まれます。いいことが多いです。

ぜひ、今回いたるところで生まれたテレワークの知恵を、ぜひ取りまとめて学問として成立されたら素晴らしいです。