orangeitems’s diary

クラウドで働くエンジニアの日々の感想です(ほぼ毎日更新)。

IIJの新データセンターに見る現代社会の悲哀

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データセンターの話題

データセンターの寿命は30年と言われています。

設計が古くなるのもそうなんですが、そもそも電源や空調周りの既存部品の保守ができなくなるんですよね。したがって新しい機材と入れ替えるのですが、ツギハギになってどんどん維持コストが増えてしまうし新しい技術の進歩も速い。そのうち、建て替えた方がいいなんてことになって、1990年辺りに建てられたデータセンターは軒並みスクラップになっていく状況です。

多分に、インターネット誕生以降、特に2000年を境にもっとデータセンターが増えていますから、2030年~2040年あたりが一番修羅場になりそうかなと思います。ミレニアム。

さて、ITインフラ屋なのでデータセンターの話題はごちそうなのですが、国内の雄IIJが新規オープンさせた千葉県白井市のデータセンターを見て、少し現代社会の悲哀を感じてしまいました。

 

japan.zdnet.com

インターネットイニシアティブ(IIJ)は4月10日、千葉県白井市に建設していた新たなデータセンター「白井データセンターキャンパス(白井DCC)」が完成したと発表した。5月1日に稼働を始める。IT人材不足や働き方改革に対応するために、ロボットによるデータセンター運用の無人化、自動化に取り組む。

 

自動化

フィジカルロボットは、ALSOKの警備ロボット「REBORG-Z(リーボーグゼット)」を導入。業務は、来訪者の受付、案内、および屋内外の巡回など。

上記の記事、中段に竣工式の写真がありますよね・・。

真ん中に、ALSOKの警備ロボットがいるんです。

このデータセンターの象徴です。警備はロボットがやるんですって。

ゼルダの伝説的に言えばガーディアンですね。悲鳴や口論が起こると察知して、レーザーで焼き払う・・のではなくて防災センターに通知するんですって。普段は自動ドアやエレベーターも使って案内までしてくれるって。200キロあるから盗まれもしない。そもそも走行移動するらしいので、多分人間が走るより速いんだきっと。

絶対、隠し機能でレーザービームを打ち放つんだ(嘘)。

ということは、この建物、警備員の雇用は相当に少ないということですね。

 

また、以下の記事だって目を引きます。

ソフトウェアロボットは、IIJの関連会社であるIIJエンジニアリングがRBA(Run Book Automation)、RPA(Robotic Process Automation)基盤により、入館申請業務、障害発生時の復旧対応など、ITオペレーション業務の自動化を実証する。

 これね、IT人材不足という理由になっていますけど、要は警備員と事務員をロボット化したということです。こちらも事務員の雇用がない。

 

千葉県白井市に、これまで生まれるはずだった雇用が生まれないということ。これはIT人材の不足ではなく、生産性の低い職業の削減です。

これは、悪いことではなく、文明の進化であると思います。

が、データセンターに行くとガードマンがいつも立っていて、
「お疲れ様です~」って話しかけると
「今日はどういった御用ですか?」と言われ、
「サーバーの構築できました~」(ニコ)
「承知しました、受付までどうぞ」(キリッ)
----みたいなコミュニケーションが無くなる。

もしくは、受付の方に、
「入館証見せてください、こちらに記入して下さい」(塩)って言われ、
「はい、お願いします」って記入して返すと、
「こちら入室カードです~」(ニコニコ)
「はい~」(お、ツンデレか)
のようなこともなくなるということですね。RPA、お疲れ様。

 

わたしの夢が素通りする

私は超田舎の出身で、子供は中学校もしくは高校まで地元にいて、あとは都会に行って地元を捨てる・・ということを経験しています。地元は今や、子供より高齢者の方が多くなり、病院と老人ホームが主業らしいです。

地元にいても仕事ないし薄給だし、ということで都会に出てきたのですが、データセンターなんかは田舎でも十分食えるよなあ、回線さえ引けば。発電所が近くにあったし土地も安いし広いし。そうすれば、データセンターの運用でたくさん人が雇用できるし、インターネットの時代そうならないかな、なんて夢見てたんですけど。

もはや、そんな夢なんて素通りして、警備員も事務員もロボットですよ。ガチロボットです。

アマゾンの倉庫もロボットが占拠していると聞きますが、田舎は田舎のままロボットが住むようになるんですかねえ・・(悲哀)。