はじめに
下記に、現在進行中である社会構造変化の様子を書き、ブックマークでコメントを頂いています。
コメントをご紹介しながらさらに私の意見をまとめてみたいと思います。
考察
どうなることやら
本当に。
もっとゆるく生きたかった。
わたしはロスジェネ世代でかつ動きの激しいIT業界に新卒から20年いますから、実はゆるい環境というものを見たことがありません。
終身雇用制度が終わった、といいつつ、私が新卒で入った会社の平均年齢は30歳前後でした。会社の歴史も浅くそもそも終身雇用を達成したことが無かったのです。しかも離職率も業界全体が高く、終身雇用制度なんておとぎ話だったのです。
ただ、IT業界だけが先行して殺伐としていて、業界によってはゆるい世界があったのだと思われます。定年まで安泰・・のような。
派遣会社みたいな間接部門的ピンハネ企業ははやってるけど。
派遣会社は、間接部門的ではないと思います。
登録者は商品です。登録者の管理は運用保守です。契約会社との交渉は営業です。
派遣会社がやっていることは、ハローワークの民営化です。
今後、人材の流動化がもっと進めば、社会的責任はますます大きくなるでしょう。
気を付けるべきは、公共性が高いのでマージンは規制をかけた方がよいということです。特に寡占が進むと携帯会社のように価格が悪い意味で硬直化します。
どこで何をするにせよ、それなりに働けばそれなりの家庭とそれなりの老後が営める世の中を作ることは現代の機械生産性を考えれば充分可能だと思うけど、みんな潰し合いしかしないんだろうなあ。
大学や高校、保育の無償化、そして定年廃止(70歳とは言っているが多分ゴールは廃止)の動きを考えても、終身雇用制度の崩壊に合わせて理に適うよう動いているように見えますけどね。
「年齢給」「定期昇給」は無くなるかもね
それに合わせて、社会保障が進化する必要がありますね。
今のままだと家も建たないし車も売れなくなる・・。
いわゆる「中産階級の崩壊」ですね。
そうなるとますます少子化が加速して、日本人がさらに希少種となっていくのか…
給与が低い層も子供が育てられるようにはなると思います。
ただ、政府の諸策はまだまだ生ぬるいとは思います。ですが徐々には手を打たれています。
最終的にはベーシックインカム的な話も出てくるかもしれません。特に子育て世帯を中心に・・。
だったら働かない方がマシだと思う。せいぜい能力のある人たちで便所掃除もしてゴミの収集もすれば良い。経営者だけの会社で役員がやれば?都合よく安い給料で奴隷にされるより一切働かない方がマシだ。
この、奴隷論についてはちょっと考えさせられるものがあります。
今の社会状況を見ると、単純労働はどんどん自動化されていて、もはや奴隷とここで呼ばれている仕事の数自体が減少する可能性も非現実的とは言えなくなっています。
アマゾンの無人倉庫然りですが・・。
「CartonWrap」というイタリア製の機械は、ベルトコンベアーを流れる商品をスキャンし、カスタムメイドの箱に梱包するものらしい。1時間あたり600〜700箱と、人間の4〜5倍の速度での梱包が可能だとReutersは伝えている。
あと、この件も衝撃的だった。
取材の中で特に印象的だったのは、警備ロボットREBORG-Zである。REBORG-Zは1995年に発売され、今回で11世代目。ALSOKの鈴木一三氏によると、同社は警備員の減少をいち早く想定し、1982年から業務を代行するロボットの研究開発に取り組んできたという。最新版である同ロボットでは「コミュニケーション」「警備」「走行移動」の3つを強化したと話す。例えば、来訪者を案内する際は、自動ドアやエレベーターと連動し、非常時には悲鳴や口論の時に発生する一定の周波数をキャッチすることで、防災センターなどに通報するとのことだ。「全国で数十台が稼働する中で得たノウハウを結集した」と同氏は語る。
単純作業ならばこのようにどんどん自動化されていきます。これらの機械を保守したり要件に合わせて改造したりするスペシャリストは一方で必要でしょう。それらの人たちは給与が上昇します。お掃除・・すらロボットに。
人間が「奴隷のような仕事」から解放されるというのは聞こえはいいのですが、仕事の数は一方で減ることになります。
働かなくて良くなったら、仕事が人生の多くを占める今の人間はどうなるのでしょうか。
このような哲学的な課題に対して考えを深める必要があるのです。以前も思ったのですが、哲学の力はすごい。理論的に考えると未来にたどり着くのです。
世の中の進化は、奴隷のように働きたくない人間を追い越して、奴隷のような仕事を開放する。しかし、その先は実はあまり語られていないのです。
もしかしたら・・食料危機、飲み水の危機、燃料の危機・・。テクノロジーが進化しすぎたことによる機械の暴走・・。昨日は、ドローンがサウジアラビアで無人攻撃していたというニュースがあったばかりですが。
サウジアラビア政府は14日、首都リヤドの約320キロ西に位置する石油パイプラインの圧送(ポンプ)施設2カ所がドローンによる攻撃を受けたと明らかにした。一方、米軍は、イランを後ろ盾とする勢力がイラク駐留米部隊に対する脅威になっている可能性に警戒感を示した。
世の中の変化のベクトルは誰もコントロールすることはできなくて、なるようにしかならない面も多いです。であれば、どこに向かうのかを理屈で考え、それに対して早く対応していくことこそ、最も幸せに近づく行動なのだと思います。
これは良い考察
ありがとうございます。
プロジェクトごとに人を集めてバラしてとかになってくんやろな。
IT業界はすでにその傾向が強いかなと思います。いろんな現場に波及していくかと思います。
これは理解できる。自分はスペシャリスト型なんだけど、隣には専門性もないまま定期昇給の人もいれば、時給で同じような仕事をする派遣の人もいて、なんだかなあと。まさにリストラクチュアリングが必要な時期と思う
ありがとうございます。
リストラも、「削減」だけではなく全体の最適化が必要ですよね。削減された人の人生も続くので、社会保障全体ですべての人々が安心できる必要があると思います。
そもそも終身雇用が保証されてる企業がどんだけあんのよ。
少なくとも東証一部上場企業は、会社のプライドをかけて保証しようとしていたんだと思いますが、このところのリストラを見るともはや限界なのかと思います。
2019年に入り5月初旬までに社員に対し希望・早期退職者を募った上場企業は16社にのぼることが14日、民間の調査機関、東京商工リサーチ(東京都千代田区)の調査でわかった。前年1年間で希望・早期退職者を募集した上場企業は12社で、今年は半年足らずで前年を大きく上回るペース。同社は、今後の経済状況によっては、6年ぶりに1万人を超える可能性があると分析している。
米中貿易戦争が引き金、ですかね。
今はスペシャリストは皆GAFAに行っちゃう。
IT業界にいると、いろんなスペシャリストがいらっしゃいますけどね。
また、私から見れば、異業種の人はみんなスペシャリストに見えます。会社を変えても即戦力になるスキルは、スペシャルだと思います。
「会社経営を長期的に考える経営層」最近の経営者って長期的に考えてるか?
長期的に考えているのは会社と自分だけであり、従業員のことは考えていないことが多いんじゃないですかね。
なんて、会社で発言しようものなら総ヘイト状態になるので、絶対にそんな失言はしないと思います。でも、腹の中はそう思っていると思います。
人間は行動と発言で評価されますが、実際に何を考えているかなんてまた別の話です。繰り返しますが長期的に考えているのは会社の行く末であり、本当に会社の状況がまずいのであれば従業員に対してドライに対応できるのが、優秀な経営者だと思います。
それができなくて、従業員ごと沈んでいく会社もありますね。それこそ長期的目線がない経営層なのかな・・と。
普通というか、日本以外の国はたいていこういう仕組みで動いている(資本主義国ならほぼ全部と言っていい)。日本のやり方がただ異常に特殊だったというだけ。
バブル絶頂期までの成功体験が強烈過ぎて、変えられない時代が続いたように思いますね。新しい業種のほうがそういう意味ではグローバルに近いと思います。
”良い人をタイミング良く確保できないリスク”に対する考慮がないんじゃないか。世の中理想状態じゃないほうが多い気がする。
グローバルの変化が速すぎて、良い人だと思った人が急に不要になる。そんなリスクの方が大きくなってきたと思います。同じ人が変化し続けるより、スペシャリストをその都度集めた方がいい。自然な流れだと思います。人手不足といいながら時給1300円のZOZOがあれだけ人を集められているのだから、人の集め方というのは結局はお金の振り分け方に尽きると思います。
>会社に残るのは、一部の経営層もしくはその予備軍だけとなります。終身雇用制が終わるというのは、そういうことだと思います。派遣と非正規ばかりにして調整弁にし使い捨てばかりではそうなる。#人切りで人材不足
こちらも上記と同様。人手不足ではなくて賃金不足だと思います。また、むしろ今後のIT化の進展では、人余りというのもあり得るかと・・。
こういう流れになっていくんだろうけど、この流れは結局少子化の一途になるっていう事も考えないといけない。少子化っていう事は消費者が減る結果景気は悪くなる。
少子化とならないよう、教育に対する社会保障の充実は今後重要ですね。スピードは遅いですが無償化の流れは進んでいるので政府もわかっていると思います。
大枠そうなると思う→“大量の単純労働者が生み出されることが必然ですので、ここに不要となった高給の管理職の給与を振り向けるのです。だから、結局は社会全体の総給与支払額は変わらず、単にリバランス・最適化”
今テレビ見てたら、バイト時給アップの特集をやっていました。
その原資はどこから・・・。言わずもがな。
そもそもが多様な働き方、就職の仕方、パスに見合った報酬がどこかで保障されてるか、あるいはそう考えるに足るような労働環境ならなりたつけど、今はそうじゃない。そこを先に実現せずにただ「斬らせろよ」は論外
斬られた痛みも感じないまま仕組みがどんどん変わっていっているという状況が加速しているように思います。一方で、バイトや派遣の時給が値上がりしていっているのは確かで、そんな社会状況を俯瞰的に見られるようにインターネットやSNSがあるのが興味深いと思います。
学歴や能力で支払われる給与が変わるのが差別だというバカが多数派になる前にこの流れに切り替われたことは幸福だと思うね。
マスメディアでは書ききれない他人の世界をインターネット経由で知れるようになったので、ズルいことができにくくなりましたよね。
考察2
本記事にもコメントを頂けているので追記します。
自分はもう少し早く終身雇用が終わる事を気づけなかったのが残念です。若いころ会社を辞めるのが悪と思われてた時代で自分もそう思っていました。もう少し深く専門的な事をヘッドハンティングが来た時にやりたかった
私の実感としては、少し遅いくらいで慎重なくらいでちょうどいいのではないかと思います。長く続けられたことも価値ですし。現職を続けながらでも自身の市場価値は測れるので確認してみるのは手かもしれません。流動性が増していくということはチャンスも増えると思います(リスクも増えますが)。
派遣会社のマージンを規制することが終身雇用制度終了後の未来には不可欠ですね。一般的な派遣で30%もマージンを取るのは本当に常軌を逸してる。高くても10%に規制すべき。
これは本当にそう思います。
解雇しにくく給与も下げられない正社員と比べて、有期雇用で給与が安い派遣社員は売れて当たり前です。派遣・有期雇用の拡大とともに本来は賃金の増加とマージンの減少があるべきですが、派遣会社が寡占の状態になると競争が働かなくなり社会悪につながります。携帯料金も似たような状況ですが、これは政治の仕事だと思います。
AIやロボット等の導入により「人がやる仕事」の減少は不可避なので、ワークシェアや再配分の強化(=社会保障強化&増税)を徐々にでも進めなければ、今と比べ物にならない格差社会になる。
社会保障分野でも、最も年齢によって負荷の高い教育の部分が最優先かと思いますね。また増税するとしても、給与にではなく資産にかけないと、持っている人は世代を超えて持っているままになりそうです。
格差社会はもう訪れている感はあります。
「全ての者にショクを与えん!」国が国民の人数に応じた「職」を国内に確保できなけりゃ、国民保護の責任放棄。「民間は国より効率的」が真ならば、民間が雇用責任放棄する事は、社会全体の非効率化を加速させる事で
前提として民間にそんな責任はない気はしますね。元気な民間を育てる責任については政治が背負っていると思います。
これだけ大きな仕事の変化が起こると、民間の最適化だけでは限界をかなり感じますね。
結局、全員家から出て働き、年金受給年齢まで貯蓄しまくらないと、死亡宣告受けるような、国と経済界タッグ組んだ状態で、首を切る側の都合ばかり優先されても賛成できるわけない。
賛成しても反対しても、そうなるしかないという類の社会変化のように思います。
年金受給年齢まで貯蓄するとは言いますが、ロスジェネ世代の私は年金出ないと本気で思ってますよ。定年廃止まで想定済みです。だんだんと、年金ではなく働けなくなってからの生活保護的な意味合いが増していくのでは・・と思います。
この二十年間、はしごを外されまくって、はしご不足です。
努力しない、結果も出さないナマケモノがのさばる社会よりも良い社会になるのは間違いない。
そうかもしれません。一方で切り捨て社会にならないようにするのも大切ですね。
補記
いろんなコメントを頂き、考える機会となりました。他の記事のコメントも含めありがとうございます。現実は思考の上を行くことも多く、考えは尽きません。今後もさらに考察を深めていきたいと思います。