orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

オフィスワーカーは立つことと呼吸が大事

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オフィスワーカーの仕事に潜む作業環境リスク

私は大学卒業以来ずっとIT業界にいて20年強経ちました。IT業界の中でもいろいろなポジションがあって一概には言えないですが、基本的にはデスクワークです。パソコンの中で一日が過ぎていきます。おそらくこの傾向は他の業界にも波及していて、机に座ってキーボードとマウスを操作しながら、ディスプレイを見続けることが、外形的には仕事と呼ばれるようになっていると思います。

椅子に座って過ごしていると、体は疲れないですよね。体が疲れないので心が保たれている内は長時間働いてもやり過ごせてしまいます。IT業界で具体的な例を挙げれば、アプリケーション開発における製造の工程などは延々とコーディングを繰り返しますし、上流担当であっても構成資料を作成します。自動化されようが何しようが一定の作業時間は必要であり、延々とディスプレイを見続けて作業することなどどこの現場でも起こっているのではないでしょうか。

パソコンでの作業は、人間が情報処理を行いながら仕事を行うので、集中力が高まります。集中しているときは脳が緊張状態にあるので、自分の体がどんな状態かということに鈍感になります。何時間も同じ態勢で緊張状態であるのに、仕事を続けてしまうわけです。そうすると、知らない間に目が疲れていたり、腰に負担がかかってたり、肩こりや首筋が凝り固まってしまったり・・。こう言った現象を「VDT症候群」と呼んでいます。Visual Display Terminal Syndromeの略ですね。

今回は、このVDT症候群の特集です。

まずい、と思ったら今日から行動を始めることをお勧めします。

 

立つこと

まず、「立つこと」についてお話しします。

 

www.businessinsider.jp

「座りすぎ」の健康リスクが日本でも指摘され始めている。特に長時間労働が問題視される日本では、「座りすぎ」の対象となる人が多そうだ。

 

gigazine.net

デスクワークが中心の仕事をしている人はもちろん、そうでない人でも家で行う趣味の時間はイスに座りっぱなしになっているという人は多いのではないでしょうか。現代は人類史上最も座っている時間が長いといっても過言では無い生活スタイルとなっていますが、「長時間の座り姿勢」は非常にカラダに悪いということをまとめたインフォグラフィックが公開されています。

「1日に6時間座っていると死のリスクが40%増大する」「太っている人は、やせている人に比べて1日に2時間半長く座っている」など、なかなか衝撃的な内容ばかりですが、害だけではなく解決法も提示されているので、長時間座る生活を送っている人は目を通してみるといいかもしれません

 

www.nhk.or.jp

明らかになってきた座りすぎのリスク。
そうした中、世界で最も座る時間が長い国、日本です。
世界20の国や地域で座っている時間を比較した調査では、最も長い7時間という結果が出ています。

 

www.muji.net

電車に乗るとき、席が空いていると思わずホッとしますよね。立つより座っている方が体もラクだし疲れませんから。ところが、この「座る」という行為が実は体によくないのではないかということが、世界中の研究者の口から言われるようになりました。それどころか、長時間座り続けることで寿命が縮まるという報告も。今回は小マメに「立つ」ことで健康寿命が延ばせるかもしれないという話をご紹介します。

 

座り続けることがよほど体に悪いんだなということは分かるのですが、これだけ生産性が世の中で叫ばれだすと、座らないこと=仕事をしていないこと/集中していないこと、と見られて仕事がしにくいですよね。

30分に1度離席しようものなら、リーダーが飛んできて別室に呼び出され、あなたは仕事に集中できていないなどと言われる始末。最近はたばこ休憩すら生産性を下げるとして、勤務中の全面禁煙を決めた例が話題になっています。

 

www.asahi.com

ソフトバンクは19日、社員の禁煙を段階的に進めると発表した。2020年4月からは、外出先も含めた就業中の完全な禁煙を義務づける。健康になってもらい、生産性の向上につなげることを狙う。

 現在は事業所内の喫煙所などでたばこを吸うことを認めているが、4月からは毎月の最終金曜日の「プレミアムフライデー」は就業中を禁煙にする。10月からは毎週水曜も禁煙にするなど徐々に広げていく。就業中に吸った社員への罰則は設けないが、ルールを守るように指導する。

 

私もたばこを吸わない派で、たばこ休憩する人としない人で休憩の仕方がまるっきり違う状況が問題になるのは理解できるので、全面禁煙は臨むところである反面。ほんとに離席して休憩するということが大っぴらにできないと、座りすぎ日本人がますます強化されてしまうのではと危惧します。

しかも、仕事を長時間継続したり切りが良くなったりして、さあ休憩しようとしてWEBでニュースサイトなどを見たりしませんか?。結果として立ち上がってもなければ、ディスプレイを見続けているのは何も変わりません。離席すると仕事をさぼっているみたいに見られるので、何となく席に座り続けて休憩しちゃう。これが諸悪の根源だと思います。体に悪い。

RPAだAIだと、どんどんパソコンの中がインテリジェンスになっていく中で、それを追いかける人間は始終ディスプレイを見続けなければいけない労働環境になっている気がします。

活躍している人の健康をむしばむような施策は、中長期的には生産性を大きく下げると思うのですがいかがでしょうか。

 

呼吸すること

呼吸なんて黙っててもするでしょと思いがちですが、どうも、緊張状態に長く置かれると呼吸が浅くなるそうです。呼吸が浅くなると、いろいろな実害があることが分かっており、オフィスワーカーがパソコンで長時間同じ姿勢で過集中していると、この状態に陥ると思います。私も心当たりがあります。

 

toyokeizai.net

緊張していたり不安なときは、呼吸が浅くなっています。逆に、呼吸が浅いと不安になりやすくストレスがたまりやすいとも言えるのです。

デスクワークやスマホを見ていて、猫背気味の姿勢を続けていたり、口呼吸をしていると呼吸は必然的に浅くなります。無意識のうちに浅い呼吸になって、つねに緊張状態を保持してることになりかねません。すっかり浅い呼吸に慣れていると、深呼吸することが難しくなってきます。四六時中、意識することは不可能だと思いますが、時折、意識して深呼吸をすることが大切です。いつでもどこでもできますので、ちょっと疲れを感じたときなどに、実行していいただくのがよいかと思います。深い呼吸をするだけでも、自律神経が整います。

 

toyokeizai.net

なにかとストレスが溜まりやすい現代社会、胸で浅く呼吸している人はとてもたくさんいます。

浅い呼吸だと、横隔膜を十分に動かすことができません。横隔膜には自律神経が集中しているので、自律神経の動きも鈍くなり、たとえば夜になっても副交感神経が優位にならず「休息の質」が悪くなります。するとまたストレスが溜まりやすくなる、という悪循環に。

 

panasonic.jp

  最後に、このストレス社会を乗り切るコツを、大美賀さんに聞いてみました。

肝心なのは「呼吸と同様、なるべくゆったりできる時間をもつこと」だとか。

「普段の仕事や家事では、マルチタスクや作業の効率化、対人配慮を求められるのが常だと思います。こうして日々、緊張感をもってライフスキルを高めていくのも大切ですが、それだけに意識を集中してがんばっていると、いずれは疲弊してしまうもの。緊張が続いて疲れてきたなと思ったときは、深呼吸という簡便なリラックス方法をたびたび取り入れましょう。そうやって日々の暮らしの中で、ピリッとした緊張感とゆったりとした弛緩とのバランスをとれば、上手に生活していけると思います」

 

まとめ

最終的には自律神経(交感神経や副交感神経のバランス)に行きついてしまうのですが、オフィスワークを続けている中でと心の問題で長期間リタイアをせざるを得ない人にたくさん出会っています。

なぜパソコンに向かって座っているだけで、体調を崩してしまうのか。私自身も長期間体験して思います。これは、気を付けていないと、知らず知らずの間に体や心に負担をかけてしまう。以下の心がけが重要でしょう。

・座り続けないこと。せめて1時間に1回は立ち上がる。
・デスクワーク以外の仕事を作る(外回りや営業提案、人に話しかけるなど、パソコン以外の活動も生産性に結び付ける)。
・休憩にWEBで情報収集、は休憩になっていないかも。
・呼吸が浅くなっていないか心に留めておく。むしろ深呼吸を定期的にしてみる。

この辺りで自分の体や心を常にいたわっていないと、睡眠の質が下がったり、アレルギー体質になったりと、いいことが何もないことを実感しています。特に私のようなシステム運用に近い仕事をやっていると障害の夜間対応などで急な緊張を強いられることもありますから、本当に気を付けていないと「やられるな」、と危機感を持っています。

働き方改革で残業無し、はいいのですが結局一日のなかで8時間ずっと椅子に座ってディスプレイを見ながら高い緊張状態に置かれ続ければ、どこかで支障をきたします。しかもITの進歩で高い情報処理を人間に求められるようになってきています。PCの前にいなくてもスマートフォンがありますし、自衛を色々な人が始めなければいけないと思います。

まずは、立つことと、呼吸ですね。