orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

なんでもかんでもデジタル化するのやめない?

 

今日は、一人でずっと外で行動してたからXにたくさん書き込んじゃったけど、その話が、ITインフラの話だった。たくさんいいねがついたし、同じようなこと考えてる人たくさんいるんだな、と思って良かった。けど、そんな情報を共有したって、今の状況は変わることはないよね。

10年前ぐらいの政府クラウドの動きをブログでまとめたことがあった。

 

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で、今はISMAPみたいな「クラウドっていってもAWSじゃないよ」的な仕組みも作られたけど、結局はAWSにもたくさん持っていかれているわけで。ようやく遅れて採用された、さくらインターネットが日の丸クラウドか、みたいに盛大な(私にはよくわからない)ストーリーが展開されていたりする。

でもさ、結局は昔はVMware基盤の上にあったわけで、現状のVMwareのライセンス激変のことを考えると、どっちみち日本のIT基盤はアメリカに依存しまくってるというのは、否定できないよね、ってことである。

誰にお金が入ろうが、ベクトルがアメリカ行き。

で、私自身も、アメリカ企業の製品をよく使ってIT業界で仕事をしてきていたので、このアメリカファースト的なことについては西暦2000年くらいから完全に理解してた。けど、何かまだITのことを「OA用品」「事務用品の延長」みたいに思っている日本人はすごく多くて、業界の格付けはそこまで高くなかったよね、最近まで。

ここ数年の「DX」という言葉の結果、便利になったものの、その便利さのプラットフォームは、クラウドだろうがハードウェアだろうがソフトウェアだろうが、全部アメリカ製品。その上で開発するのはどんどん自由にやってね、ただし動かすときは〇%もらうよ、というロジックが成立しきっているのである。

便利さと引き換えに、何%かは必ずお支払いしなきゃいけないというロジックで、何を喜んで便利だ便利だと言っているのか。頭おかしいんじゃないか、って多少思って、業界の中で仕事をしていたのは事実だ。

本来論であれば、もっと内資企業だけで国内のことは決めるべきだし、内資のリソースの上でデータを保全し、ハードウェアやソフトウェアも、自国産を目指さなければいけない、ってわかってた。

一部そういう動きは日本の中にあったけど確実にしぼんでいった。お金の流れはそちらに行かず、グローバルスタンダード、と言う言葉のもとに、日本人はそっちに群がった。外資ITが都内でイベントやったら、たくさんの日本人がホテルの催事場に集まるもんね。

で、完全にシェアを取り切ったから、今は外資企業に利用料を値上げされ、日本は支払わざるを得ない・・ってなってる。

 

こうなったから言うわけじゃないけどさ、デジタル化すればみんな幸せになる、って短絡的な思考を全日本人は一度やめなきゃいけない時期に来ていると思うよ。

別に住民票がコンビニで取れるようにならなくたって困りゃしないわけだしさ。

デジタル化すれば仕事してるような気になっている人たちが激増してるのも知ってる。リスキリングとか言ってね。そのスキルってだいたいデジタル関係でしょ?。

でもデジタル化すればするほど、ハードウェアやソフトウェア、クラウドでもデータセンターでも必要になって、一番儲かるのは胴元、ってロジックが成立しちゃってる。

あの、ゴールドラッシュで一番儲かったのはつるはし屋だって話と同じよ。

まぁ、一番デジタル化で仕事が増えてるインフラエンジニアが言うのもなんだけど、この構造、目の前で見せられていてかなりドン引きしているってのが事実。

無駄なデジタル化を抑えて、もっと大事なことにお金を使って欲しいと思うよ。誰もこんなこと言ってないよね。