orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

完成させるということにこだわれ

 

すごくよくできる部下がいるんだけど、惜しい。

 

完成させるという一点について甘いところがある。9割できているんだけど残り1割がいつまで経っても完了しない。そのうちに小さいタスクがもりもり集まっている。きっと残り1割だからと油断して、細かい仕事を請けてしまったのだろう。でも、これは間違っている。100点になるまで完成させないタイプの仕事は、炎上の元である。一旦終わらせることを大事にする必要がある。他の仕事を一度断ってでも、まずは終わらせてほしい。

終わらせない仕事は悪い意味で熟成する。大きな変更が必要になったときに必要な時間が限られる。そうなると期限までに時間無制限で(残業や休日出勤なども覚悟して)終わらせないといけないが、そういうものの大部分が残り1割だったりする。

100点で終わらせない、80点でもいい、一旦終わらせてしまえば、そこから修正が起きてもまた新しい仕事となる。一旦は終わりきっているのでそこで満足するという手も使える。しかし、10%未完了のものは、どうやっても完了とはならないのである。

・完全に終わった80点の成果物

・9割終わって、後1割仕上げれば100点かもしれない成果物

この差は大きすぎる。こだわりが強いのか、ヒアリングすると、まだここが終わっていない、ここが必要、なんて分析ができている。

わかっているならなぜ仕上げないのか。

期限感について、のんびり屋さんなのかもしれない。確かに期限はもう少し後になるので、ぎりぎりにやればいいか、と。

いや、その期限、確認も含めての期限だろう。それで100点だとお思いか。どんな仕事でも、バッファの時間を取っておかないとえらい目に遭うことをわかっていないのだと分析する。

 

スピード重視で、とりあえず完成させ、後から品質を高めていくやり方において、初期段階で品質が高い状況が最も望ましい。「仕事ができる」とはその状態だと思う。一発で回答を出し、そこから修正がない、それができれば苦労しない。

しかし、相手によっては、解答が見えにくい場合がある。その際は、あらあらでもいいのでまずは完成させて様子を見ること。違うよ、という言葉が返って来たらこっちのものだ。「どう違うんですか?」。そう、完成させるのはここからなのだ。自分が完成させるというイメージは、大きな思い違いをしているリスクをはらんでいる。それなのに期限ぎりぎりまで使って完成させて何になる。ちゃぶ台返しをされるのであれば、時間があるときのほうがいい。

だから、すごく雑で大変な指示を出してくる人には、すごく雑な完成物を見せるようにする。不満が出てからが仕事だ。あ、そういうことですね、修正します(あんたの指示が悪いんだよ)、だ。

逆に、とても正確で丁寧な指示に対しては、もちろん完成物も品質は高くなるし、手戻りが無いので期限も守れる。

どちらにしろ、完成させるの早い方がよく、そして品質は相手に合わせる。そりゃ、指示が正確で細かいのに、それを守らないで雑に出したらアウト。従って、何でもかんでも完璧に時間を使って仕上げるというのは、良くない場合がある。

部下も、その辺りをわかってくれるといいな、とは思うが、まあ時間はかかるだろう。誠実に伝えていくしかないし、見本を示していくつもりだ。