orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

学歴と会社生活

 

社会人を25年やっていても、自分で学歴のことを他人に話す機会って全くないですね。転職のときも触れられなかったし、口にするようなことでもない、という位置付けです。むしろタブー過ぎて、人に聴いていけないことを通り過ぎて自分から言ってもいけないことみたいになっている気がします。個人情報的な扱いみたいな。

現場で仕事が落ちていて、誰がやるか担当するか、というときに誰かが学歴あるからアサインする、のようなことは一切あり得ません。別に中卒でも高卒でも大卒でも、大学院卒でも海外組でもできる人がやりゃあいいのです。学歴が仕事してくれるわけじゃないですから。それは資格試験でも同じことが言えましょう。

じゃあ、学歴なんてお飾りで、社会に出て役に立っていないのかと言うと全然そんなことはありません。間違いなく本人のいない場所で、誰がどこの学校を出ているやら何やら話には出ています。特に人事的な、誰を昇進させるか、みたいなときに話に出てきます。あの難しい大学を出ているから、この難しい任務もこなせるだろう、みたいな話です。誰も初めは未経験ですから、習熟できるかという議論をするときに学歴の話がひょっこり出てくることは何度も経験しました。

どこの学部だの学科だのというのはあんまり誰も関心がなくてとにかく大学の難易度を気にすることが多かったと思います。自分が知らないところで勝手に学歴で能力を吟味されているというのが肝で、「学歴なんて気にしない」なんて振る舞って実際に身の回りで全然登場しないにもかかわらず、実際は強い影響があるので学歴はあるに越したことはない、とは思います。

だからと言って、学歴に勝るものもあります。経験・信頼と言ったより現場に紐づいた結果です。学歴なんて幼少期の数年のことですから、社会人の実績、特に5年10年と積み上げていくと学歴よりも価値を持ちます。仕事の場でこんな結果を出すことができた、また誰かに信頼を与えることができた、というのは学歴よりもちろん優先するので、だんだんと学歴効果は薄まってくると思います。

むしろ、学歴があるのに、経験や信頼を勝ち取れなかったまま年を重ねてしまった人は、「どうして?」とマイナス評価されやすくなります。若い頃にアドバンテージが他人よりもあったのにどうしてやらなかった、と。

なお、転職する時には必ずチェックされる「学歴」ですが、これも、30代40代と年を重ねていくと、経験の方を重視されるようになってきます。そう、やっぱり「この人は仕事ができるか?」というとき、潜在能力を見るか実際の結果を見るかというところで、学歴 / 経験の比重が変わってくるということです。会社は学歴のブランドが欲しいんじゃなくて、仕事ができる人が欲しいだけですからね。

というように、社会は学歴を重要な潜在能力チェックとして使っている節があります。したがって若いうちは学歴があった方が圧倒的有利。しかし、そのアドバンテージを無駄にした人は、後々逆に困る。

私の学歴に関する感想はそういう感じです。