orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

社会人としての常識がない人が勘違いしていること

 

彼は社会人としての常識がない、という言葉には物凄い皮肉が込められている。「常識」というのは誰でも知っているということ。それを社会人に向かって指摘するということは、誰でも知っていることを彼は知らない、ということになる。

でも、よく考えて欲しい。誰でも知っているのなら、なぜ彼は知らないのだろうか。知らないのに社会人をやっているのだろうか。どこで誰が社会人としての素養を教えてくれるのだろうか。

学校?、学校で社会人としての常識を教えてくれるなんて聴いたことがない。道徳という強化が無くなったり復活したりしているらしいが、道徳とは日本人としてのモラルを教える場であって、社会人を対象にはしていないと思う。

私自身も、実は中学卒業で実家を出てしまったこともあって、この社会人としての常識、というのがブラックボックスなまま、社会人になってしまった。

そのため、ここまでいろんな経験をしてきてやっと、社会人としての常識を身に付けるに至ったが、不思議なもので身に付けた立場から、若手に、こういう風にするんだよ、なんて偉そうに言っている。過去を振り返るとこっぱずかしくなる。お前が言えた口か、なんて。

さて、社会人としての常識とはいったい何だろうか。

・あいさつをする。
・丁寧な言葉遣いをする。
・流行り言葉を廃し、伝わりやすい表現を心がける。
・約束を守る。
・状況に合わせた服装を心がける。
・清潔でいること。
・関係者に、報告、連絡、相談を適切に行う。
・ウソをつかないこと。

こんなところだろうか。ほかにもあるのかもしれないが、上記だけを守っていれば、ほとんど問題はない。

それこそ常識的で、簡単そうに思われるが、案外若手を見ているとできていない人もいる。できている人もいる。できている人は絶対に得をしていると思う。仕事の知識以上に、人物として信頼されやすくなる。やらない手はない。

私が、社会人としての常識がない状態を経験しているので、できない若手の気持ちもわかる。

・教えてもらってないことは、知らないのでできなくて当たり前だと思っている。
・自分が社会人としての常識がないとは思っていない。
・常識を持った行動より、実際の仕事で実力を発揮することの方が大事だと思っている。

残念ながらどれかに当てはまると悲惨である。仮に仕事ができたとしても、関係者の心証を悪くし、重要な仕事をまわされなくなる。他人とあまり接することがない、事務的で閉じた仕事ばかりを押し付けられるとともに、何か失敗すると過度に悪い評価を受けやすい。

「彼は、社会人としての常識がないから」

と一言言えば、全てのポジティブは無視されてしまう。この怖さすら当人が知らないのは、気の毒としか言いようがない。

しかも、その重要さ自体を知らないものだから、改善の機会自体がなかなか来ない。親身になってくれる先輩や上司がいて、教えてくれるケースもあると思う、が、それ自体は義務ではないので、運が悪ければ常識知らずのまま、年齢を積み重ねてしまう人もいる。

会社の新人研修では、社会人としての常識までカバーするケースは多い。多いが、それを1年も2年もやるわけではないので、全ての人が身に着けてられるわけでもない。

実はこの時点で、将来、会社や社会に評価されるか、大きな分かれ道となる。身に付けないとかなりのハンデキャップを背負うことになる。

それぐらい大事なことなので、実際のところ、全ての若手は自主的に学んだほうが効率がいい。

本も出ている。

 

 

 

例えばこんな本を若手が「思っているより大いに重要だ」と学んでくれると、きっと、どんなテクニックよりも将来を保障してくれると思う。

将来を保障、というくらい大げさに、大事さを強調しておきたい。

どうにもこうにも、人を評価する立場の人は、大いに重要視している。そして、わざわざできている・できていないを指摘しない。ただただ、他人は見ているだけである。

社会人としての常識を身に付けていることで、人格まで評価されてしまう。

どんな人にもいいところがあると思うのに、これができていないことで人格否定までされてしまう。

効率を重視する人は陥りやすい。むしろ、こういう一般常識こそ、先に身に付けるべきである。難しいことじゃないんだから。

社会に出る人の誰しも、ぜひ、欠かさないようにしてほしい知識である。