orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

目的のない浅い会話にモチベーションを持つ方法

 

ああ、私は、目的のない浅い会話苦手だな、と思う。だから飲み会ってつまらないんだろうな。2時間拘束されて、話すことと言えば、浅い浅い話。これはもう30年来(目の前に飲み会というイベントが出てきて以来)だから実感をこめて言える。

話をするなら、もっと静かな場所である必要があるし、また、人数が多いと話をするのが複雑になる。最大で自分を含めて4人くらいかな。

5人以上になると話題のチャンネルが2つ以上になり、どっちに入ればいいかも難しくなるし、誰と話してるかわからなくなるし、集中力が削がれる。あと脳のリソースが無駄に消費する。とりあえずご飯食べるかとなるから無口になり、後はその場の流れに合わせるという感じになりはよ終わらんかな、となる。

ま、それでも、付き合いというのはあるし、飲み会が私と大違いで大好きな人もいるので、必要あれば同席するし、嫌な顔はしない。最低限の社会性ぐらいはあるから、まだ社会人をやっていられる。

 

フルリモートの生活が2年ぐらいあって、その中で気が付いた。フルリモートでは目的のない浅い会話をすることが減った。つなぐには目的があり、目的が達成されたら切る。Web会議、会議という名前も付いているくらいなので、会議然としている。そのコミュニケーションを長くやっていると、不足を感じる。何人かの人と仕事をし続けるにあたって、会話量が足りなくなる。会話と言っても深い話ではなく、どうってことない浅い会話、が足りなくなる。

結局のところ、目的のない浅い会話。もっと抽象化すれば「あいさつ」すら足りなくなる。それらに意味はあったのである。少しでもいいから何か些細な言葉のキャッチボールをするだけでつなげられるものはあった。オフィスに行けばそれができる。ちょっと席の後ろをすれ違って、違和感があれば話しかけるし、ああそういうことかー、なんて話をする。そういう、細かいコミュニケーションの積み重ねをやらなくなると、チームでの生産性は不思議と落ちていくものだ。何かお願いしたりされたりするときに、躊躇するようになる。きっと、少しのコミュニケーションでも潤滑油になっていたということだ。

 

だから、飲み会に参加するとして2時間。ぐっと水に潜る感じで我慢して、あとは他愛もない会話をすることを「目的」にする。そこで深い話をするのは目的に無い。ただただ人の話を聴いたり、聴かれた話を答えたり。そんなに前のめりになる必要はなく、ただただその場にいるだけでいい。もし、大した話もできなくても、頷いていただけでも、案外相手は、自分がいたことをおぼえているものだ。細かいコミュニケーションで積み上げる、それそのものが、飲み会に参加したことでいくぶん頂けるのである。

「目的のない浅い会話にも目的がある」と考えると、ああ、目的があるんだな、とわかる。深い話をしたがる人には案外この理解が抜けることが多い。深い話をするに至るまでに、たくさんの目的のない会話を積み重ねないと、人は心を開いてくれないのである。

そう考えると、いろんな、人と接触する機会は全部目的性がある。挨拶したり、他愛もない会話をしたり、いつもの事務的な交流も。全てにおいて無価値ではない。こう捉えていくことで、普段のコミュニケーションも雑さがなくなり、前向きに考えられるのではないだろうか。