orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

一番詳しい人は私。なぜなら作ったのが私だから。

 

「とっても詳しい人ポジション」にいる。でも私は勉強するのは嫌いな方だし、家で勉強したことなど最近はもう全然ない。けど、人前で話す機会を設けてメンバーが知らなそうなことを全部しゃべろうとすると時間がないくらいにたくさんの知識を持っている。なぜこの知識は自分自身に根付き、そしてメンバーにはないんだろうか。

それは、まずは、この現場にずっといるからに尽きる。全部見てきた、いや全部作ってきた。自分が思う通りに作ってるんだから記憶定着は半端ないよね。全て。他人様が介在したシステムなどゼロ。日々の積み重ねは全部知識になってるので、昔話をするだけで履歴管理となる。途中から入ってきた人は経緯まで含めて把握するの大変だろうと思う。でも、柱の一本一本に意味があるんだよ。

これも、新規事業から立ち上げて今に至るからできたことで、それで成長できたからこそ今の私がおり、クラウド、ありがとうとは言える。十年前、クラウドというキーワードを抱き、離さずここまで色んなことがあったが結果は良かった。そして、全てを把握できているからこその、一番詳しい人扱い、である。

自分で決めたとおりにシステムが構成されている以上、そこにロジックがあったとしても私の脳の中にあるので、私を理解することがシステムを理解することみたいになっているところもある。それを説明する私は、思いのまましゃべれば、メンバーにとっては「そうだったのか」ということになる。

こうやって、ゼロから初めて、長く続けることで得できることがある。長年かかって証明したので言っておきたい。なにか始めるなら成長するまでやり遂げないとこうはならない。

 

今やっている分野は世間的にはあんまりこれまで人気がなかったので、ふと気付いてみたら業界内にも専門家的な人がいなくなっていた。長い間にAWSやらAzureやらのホットな業界に移る人ばかりだ。取り残されたように思ってたけど、最近また脚光が戻ってきている。そしたら、押し出されるように「詳しい人」になってしまった。そりゃね、十年選手だもの。狙ったわけじゃないけど、これこそ粘り勝ち。

むしろ今の分野においては、今更流入してくる業者も出てきている。その人たちと何か議論をしようとしても相手の経験のなさから、会議の初めで勝負が決まってしまう。ああそうなんですか、そうやって動くんですね、と言う言葉を多く聴いた。

これは、資格を取って勉強しようとか、何の本を読んだら役に立つとか、そういう話ではない。仕事における自身の立ち位置の問題、である。あの時代にクラウドを選択し、そしてメジャーどころでもなく、ある意味不人気な時代を経て今、やっと実りの時代がやってきた。これはふらふらしていたらたどり着かない。個々の技術者に、自分が10年後どうなっていたいか、ということが委ねられているということだ。流行りに乗るのか。あえて流行りにいかないのか。転職するのかしないのか。今の仕事内容でいいのか。いろんなことが、10年後の立ち位置に関わってくる、ということを言っておきたい。