orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

わからん、その時の行動で未来が変わる。

 

 

最近は、新しい案件を頂いた際、その案件の周辺にあったドキュメントを頂くことが多い。他人様が作ったドキュメントはとても学びが多くて、そもそもそのドキュメントすら大金を使って作ったのだろうに、読ませて頂くなんて本当ありがとうという感じだ。

自分が技術のことを一番理解しているなんて奢りで、顧客の前では自信満々に振る舞うけれど、まだまだ知らないことがたくさんある。私に頂いたドキュメントなんて、レビューを重ねて仕上げた作品だろう。学びしかない。

ネットにある情報なんてほぼ無料前提の情報なので、量はあるけれど品質は限りなく低い、と思っている。その中から宝のような情報を探し出す仕組みがGoogle検索だけれど、今回のような人が仕事で作った情報を見ると、これはもう何とも言葉にできない感動のようなものをおぼえる。役得というやつである。インターネットがつながっているから全部のことを知ることができる、というのは、錯覚と表現して差し支えない。

こういった「未知」に触れられるチャンスを得ると、わからないことが現れる。知らないことが次々とわかるが、中には理解できないものもある。それが知識不足なのか。それとも書いてあることが間違いなのか。すぐにはわからないが、とにかく気持ちが悪い。これまで全てを知っていると思い込んでいたのに、知らないところがあるよと宣言された気分だ。

こういう未知の部分が自分自身にもたげてきたときに、2つのやり方がある。

①どんなに時間を使っても未知のものを既知にすべく、徹底的に調べ上げてマスターする。

②得意な人にお願いして調べてもらうか、担当してもらう。

時間的制約によっては②を選ぶ人も多そうだけど、私は①を貫いている。もうこうなったら通勤時間もプライベートも関係なくて、意地になって調査に時間を使う。もちろん仕事なのでスケジューリングは大事だけど、もう業務時間かどうかなんて関係ない。わかっていないことが許せない。むしろわかっていないことが見つかって良かった。それを知れば自分自身の技術力と言うか、スキルセットが拡張する。チャンスである。

この、負けず嫌いと知的好奇心のミックスのようなエネルギーを使って、自分の「知っている」を拡張するわけだ。日々そうやってわからないことを吸収しているうちに、長い間現役でいることが可能になる。ベテランはスキルセットが古いというのは思い込みである。わからんことを追いかけることで、古いスキルセットを拡張しながら新しいスキルセットも取り込んでいくので、むしろ新しいスキルセットしか持っていない人からすると驚異となる。過去の経緯まで知っているのはむしろ強いのである。

わからん。これは表面上はピンチなのだけど、チャンスだと思うことにしているし、確かにチャンスだった。過去を振り返ると。そうやってスキルセットは拡張されていった。これを他人に任せるのは簡単なんだけど、どうにも、私自身は今後もそうしないだろうな、と思っている。