orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

企業が成長すると、メンバーシップばかりじゃいられない

 

大企業、従業員数が1000人以上を例えば超えると、一緒に集まる機会は一年を通して一度もないんじゃないか、と思う。場所を確保するだけでも大変だ。しかも集まって何をするのか。大宴会もその人数だと収容できない。そう考えると、ワンチームとかアットホームみたいな単位はかなりブツ切りになるはずである。部署単位で集まるとか、プロジェクト単位とか。しかも昨今のリモートワークの導入でどんどん、人と人との交流は薄れている。大企業がジョブ型に舵を取るのもわかる。メンバーシップ型として雇用したい人なんて経営者から見てほんの一握りとなる。経営会議、みたいなものに参加する人間が限界で、おそらく50名以上になると顔と名前が一致しなくなるんじゃないかな。

コアメンバーはメンバーシップ型、後の仕事はプロジェクト化し、そこに集める人間はジョブ型、つまり役割でアサインするという形が今の大企業のモダンな形だと思う。そうなると、どデカい本社ビルを東京にでんと構える必要はなくなり、郊外へ移る大企業はどんどん増えている印象である。東京にはサテライトオフィスを作り、東京常駐が必要なプロジェクトメンバーだけ通えばいい。

さて、一方で私は中小企業にいるのだけど、どうにもメンバーシップ型全盛である。ここから人を増やしたらきっと、末端は誰が誰だかわからなくなりそうだな、というぐらいの人数である。会社は成長しているが、ここから人を増やすなら前項のように大企業的な体制に移行しなければいけないはずだが、決心がついていないような雰囲気である。

具体的には社員100人を超えて成長するときの壁になると思う。それ以上をメンバーシップ型のみで雇っていくとどうなるかというと、一部に「仲間外れ感」が漂う。だって、全員が全員目が届く人数ではないのだもの。私はこの会社の影なのかも、と感じる人が増える。そうなると離職率が増える。この会社の一員じゃなくていいや、と思うからだ。だから100人の壁を超えられない会社が出てくる。アットホームな会社を標ぼうする会社が確実にぶち当たる。

この疎外感を防ぐためには、事業単位で分割して、そこにぶら下がるメンバーをサポートするか。もしくは大半をジョブ型に移行し、メンバーシップ型で雇うメンバーを厳選するか。二択になると思う。今までは前者が主流であったが、事業部ごとに違う企業化すると、お互いがけん制し合って協力し合わず、コラボレーションが生まれないという問題は過去いろんな企業で起きて来た。いや、幹部はメンバーシップを強化して会社全体の利益を考えるようにし、それを支えるマンパワーはジョブ型で、能力重視でアサインする。これが次の企業の姿に、今実際になっていると思う。

私などは性格的には、ジョブ型の方が合ってそうな気がするのだけど、なぜかメンバーシップの形で勤めている。上から下まで全部見たい、となると、スペシャリスト的な立場だけではなく、ビジネスの責任まで見る必要があるので仕方ないか。ただ、仕事で結果させ出せばいい、のジョブ型は少し憧れる。人づきあいも含めていろいろ面倒なことも多いからね。

アットホームな会社です、が200人、500人となっても維持できればいいんだけど、無理だよね。学校でも全員が友達、とかありえないから。