orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

パワーポイントの時代は終わったのではないか

 

最近見ていないものと言えば、スライドだ。パワーポイントなどで作るような資料。ここ数年コロナ禍でイベントがかなり少なくなったから、というのもある。また、SlideShareに大量にスライドが出回っていたのが5年くらい前だったが、SlideShareが広告を強制表示するようになって、無料利用が減ったというのもあるだろう。

ともかく、技術的な情報がスライドで出てくることが体感で減少した。逆に、ブログ記事のようなテキストで表される情報の方が増えて来たような気がする。

技術的な情報は結構込み入った話が多い。パワーポイントで表現しようものなら、字ばっかりになって読みにくい。それならテキストでざっくり羅列したほうがいいんじゃないか、そんな理解が広がったのかもしれない。

特に、スライドにしたものをインターネットに更改するのはSlideShareの件もあってハードルが高くなった。PDFファイルにするという手もあるが、ちと、見栄えが悪い。「ファイル」としての特性が高く、取り回しが難しい。

また、プレゼンテーション自体の仕掛けが人々に飽きられているというのもある。だいたいのスライドが「3つの重要なこと」みたいなものだ。それなら口で言えばいいだろう、と何回か思ったことがある。またこのパターンか、と。

そのパターン、始まりは神プレゼンだったのだが、たくさんの人が真似してしまったせいで、もっとも先が読みやすくつまらないテンプレートとなってしまった。3つ並べとくと、何だかプレゼンしたような気持ちにはなるが、実際何も言えてなかったりする。形式に囚われるあまり何を言いたいのかわからなくなる例だ。

極論を言えば、プレゼンの際は資料などいらないのである。口でしゃべればいい。説明すればいい。資料は後からお読みください、とやって、聴衆を話し手に注目させるのが最も今効果的とされているプレゼンだと思う。

外資ベンダーのプレゼンのスライドを見ても、ほとんど文字すらない。抽象的なことをほんの少し書いて、あとは写真やグラフを見せることが多い。

スライドには字を書いてもしょうがない、ということを前提に考えると、どれだけそのルールを逸脱したスライドが多いか。公共機関が作るスライドなんて一番ひどい例。字ばっかり。しゃべること全部書いてある。それならわざわざパワーポイントなんて使う必要はないわけだ。

まるで万能ドキュメント作成装置のように動いてきたパワーポイントは、もう狭い意味でのプレゼン資料のために使われるべきなんだと思う。詳しい資料はテキストをいっぱい使って作ればいい。

特に、最近のAI関連の資料については、パワポ資料で説明できる量でもないので、昨今何か調べれば大量にどこかのブログの情報が引っ掛かるのでうれしい。

昔から、スライドに書いてある断片的な情報を探すのが大変だったからね。

パワーポイントには、要点や写真、絵、もしくは動画しか載せない。

説明は口でする。

詳細資料はテキスト中心。別途配布する。

このように使うことが当然になっていくか、もうなっていると思われる。

内容のないスライドが氾濫して、タイトル詐欺みたいな例がたくさんあったので、テキスト中心、好ましい時代だな、と思う。