orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

世の中は階層社会で、一度下の層に組み込まれてしまうと上に行けないのか?

 

最近は、X brueが長文投稿できるようになったのを機に、長めの文を書くようになった。

 

 

いわゆるつぶやき、ではないPostを増やし、一個一個の情報量を充実させてみるという試み。もともとブログで成長してきたので、長文を書くというのは自分に合っていそうな気がした。短文でバズるのが王道なんだろうが、自分にしかできないことを突き詰めていくしかない。

 

さて、このPostの内容自体の話。

昔の方がまだ良かった、今の方が大変だ、なんて反応も頂いている。

そうだろうか。

こちとら、バブルの頂上まで働いていた人たちが、ぬくぬくと良いポジションを守っている中、下働きを延々とさせられてきた世代だ。よりによって人口のかなり多かった世代を、新卒採用で急にしぼってしまって、就職活動で路頭に迷う人を大量に作った時代を生きて来た。そしてあの頃、派遣制度の急拡大が始まり、非正規社員やフリーランスの制度が広がった。

何となくだが私はそのような「新しい働き方」のようなものが信じられなくて、安くてもいいので正社員にこだわってきた。

今の時代、同じ正社員でも階級のようなものが厳格で、一度下の層に入ってしまうと上に上がるのが相当難しいという意見を頂いた。

それは、昔からそうである。下の層から抜け出したければ自分からアクションを起こさないといけない。何もせずに上に登れるような制度など少なくとも私の若手だったころからない。

昇格試験のようなそんなきれいな制度ではなく、ポイントは「上に気に入られる」。どうだろうこの、曖昧で捉えようがなく、努力の方向性がわからないこの基準は。いやどの会社も一応は評価についてのスクリプトは書いている。一見公平そうに見えるあの内容、評価者の誰も読んじゃいない。評価するかどうかは以下のポイントが重要だ。

①社内の評価基準をクリアしている。

②ポストが空いていて誰かがやらなければいけない。しかし同ランクの社員にはいないので、下のランクから選抜しアサインする。

③経営層を含む評価者から見て、人格的に責任を負わせても問題が無い判断ができる。

④評価者の誰かが強く推薦する。

この4つである。というよりこの4つ以外ない。

人々は結構この社内の評価基準をクリアするのだけど、クリアしても上がる人とそうでない人が分かれる。それは隠れたこの②~④のパラメータの影響が大きい。

だから、不透明に見える。がんばっても評価されないんだと絶望する。

それは、がんばる方法が足りないからである。目に見えるものだけで踊っても、目に見えないものが立ちはだかる。

 

さて、この社内の評価制度について攻略法がわかったとしても、どうしようもない「階級」がある。それは会社事情、である。その会社が、どこかの取引先からたくさん仕事を請けていた場合、その取引先アンダーでしか仕事を体験できない。

IT業界、SIerと呼ばれる業種は特にその傾向が強く、仕事が元請から孫請のように、多重請負になることが多い。その末端の方に会社が位置していれば、もちろんのこと「下の層」で働いている感覚は強くなるだろう。業務経験を積んだとしても会社の壁は壊せない。なぜなら、その会社からは離れられないのだから。

そう感じたら「転職」しかない。自分のキャリアを広げるときに会社が壁になったら、即刻転職を検討するべきだ。私は、1度限り転職をしたが、階層構造を突き抜けるチャンスとなった。

転職がうまくいくなんて「実力があったから」でしょ、普通はそんなにうまく行かないよ、生存性バイアス?。と言われそうだが、もちろん実力があったからである。

実力があるのに、上に行けないという話をしているので、実力がないのだったら上に行くことの方がおかしい。

そして、実力は、若手のうちに「自分がどの層にいるかに関わらず」自分を磨いてきたかに依存する。自分を諦めなければ、自己研鑽で実力が付く方法などいくらでもある。実力がついたのに、上に上がることができない場合に、転職を考えるのである。今までの努力の答え合わせとなる。

 

この、「社内評価の攻略」から始まり「転職の検討」までの流れについては、昔も今も全く持って変わらないと思う。始めの時点で一流企業に入らないとずっと低層で固定されてしまうというのは明らかに悲観的であると思う。

真理を言おう。「めちゃ安くてもいいのなら、どんな仕事でもできる」という考え方をすればいい。ダンピングである。若手のうちに孫請でもいいので、良い職場に潜り込め。そして薄給なのは無視して、現場でたくさん学べ。現場は結構身分関係なく、やる気があれば色々と教えてくれるものである。

そして実力が付いたら、ダンピングして手に入れた実力を、マネタイズするのである。

 

昔も今も、階層構造はあるし、そこから抜け出すこともできる。世の中は結構隙だらけなので、あきらめないでほしいと考えている。