orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

専業主婦世帯は滅ぶべきなのか

 

日本の経済規模は小さくなることを許されておらず、と言うことは前年比で増収増益みたいなことをどの会社も要求されているのだろうと思う。

そうしたときに、労働人口自体は右肩下がりであるため、どうしても人員の補充がないのに仕事だけが増えて行くような現象がどこでも起こると思う。

経済における「お客様」は国内人口が駄々下がりだとすると、観光客や移住者に頼らざるを得ない。もしかしたら、一緒に働く人も外国人が増えて行くのかもしれない。社会は理詰めで考えると、そんな形を取らざるを得なくなっているように見える。

私が社会人になりたて、かつ結婚したばかりの2000年ごろ、専業主婦世帯とそうでない世帯の割合は半々だった記憶だ。

 

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総務省の統計データをみると【図表3】、40年前(1983年)の共働き世帯数は専業主婦世帯数の約7割だったが、30年前(1993年)に初めて専業主婦世帯数を上回り、直近2022年では1262万世帯と専業主婦世帯数の2.3倍に達している。

 

歴史的に考察すると、バブル崩壊あたりから社会の考え方が転換したようで、これからは女性も家にいる時代じゃないよね、となったようだ。

私自身は、何となく昭和っぽい家族の姿を理想としていたようで、これからほぼゼロに向かっていく専業主婦世帯を営んでしまった。そもそも私は家事一般が恐ろしく苦手で、一方で働くことについては得意だったので、フィットしていたとは思う。だが、社会の流れとは思いっきり逆らってしまった。

もし、夫が働くことに特化すると決めた時、会社員が会社の中で出世を争うことを前提としたとき、専業主婦世帯の夫の方が断然有利じゃないかなと思う。育児その他、家事で発生する全てのことから逃れて、仕事に専念できる。何か会社の中で負担の大きい仕事が生まれた時率先して担当できる。家事うんぬんを理由にして、「ちょっとこれはできません・・」とは決して言わない。そしたら、競争の結果どうなるかなんて明白じゃないかな。

私の場合はそれを完全な形で享受した。だけれど見方によっては、社会における自己実現のために妻を犠牲にしたという見方もできる。優秀な人材を家に閉じ込めておくのか、と。2000年辺りからちらほらそういう主張があったけど、今はもうその意見の方が断然強い。また、夫婦が人生を添い遂げるかも社会的に不安定な中、経済力を夫側に100%に近い形で依存してしまうのは契約として女性側に不利益が多いんじゃないかと言う話もある。

不利益を守るために、離婚時は結婚時に気づいた財産を半々に分けることが前提だけど、それでも自分の経済力で生きて行かなければいけないときに、社会経験の豊かな夫の方が絶対に有利だということは逃れられない。

一方で完全に共働きするとしてもだ。女性の方が出産、育児に大きく関わらなければいけない生理学的な宿命もあり、なかなかお互い平等というわけには行かないなと客観的に思う。突き詰めると結婚するのってどうなの、みたいなことになる。

とは言え、専業主婦世帯というのは明らかに夫側より妻側の方がリスクが大きいので、時代の流れとともに兼業世帯が増えるのは当然かなという思い。そして、平等性を突き詰めると少子化の流れができること、これも当然の帰結のように思える。

将来の日本を考えると、もっといいやり方を考えないと、というのはごもっともだけど、今を生きている人たちは、遠い未来のこの国の在り方なんて究極的にはどうでもいいだろうなと思う。自分が生きている時間だけが意味があるのだからね。