orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

ノルマを与えられた感想

 

新しい会社に入って・・とは言えも10年経つのだけど、初めて「ノルマ」を与えられた。いわゆる売上と利益について、年度前に計画を立て、それを達成すれば評価が高くなり、達成しなければ評価が下がる。

この10年を思い返してみても、ノルマを下回ったことはほぼない。1度くらい99%ってのがあったけれど、ほぼほぼクリアしている。

数字の感覚みたいなものを持っていて、色々な情報を日々数値化し、1年後までは月単位で見通せる方法はつかんでいる。一杯仕事すれば数字は上がるし、うまく行かなければ下がる。諸々の現実を積み上げていくと未来の数字はある程度作れる。

こういう状態が10年続けられたということは、きっとやっているビジネスの方向性が現実の移ろいと合致し、時間と共に社会に受け入れられて行っているということだと思う。

私自身は急成長は望まず、着実に毎年成長して行ければいいと思うし、会社側もそれを望んでいるようなので、私の場合はノルマと言っても、そこまできつくない。

さて、ノルマと言えばこの事案である。

 

mainichi.jp

報告書には、2018年ごろ、板金部門の担当本部長(当時)が車両修理の工賃や部品交換で得られる利益の合計額を「@(アット)」と呼び、工場の現場にそのノルマの達成を強く迫った様子が記されている。1台当たりのアットの平均目標額は約14万円とされ、報告書は「修理工賃は車両の損傷状況で決まるので工場の営業努力で大きく上下しない」と指摘し、不合理な目標設定だったと断じている。

 

どうなんだろう、全く不合理なノルマを会社から与えられたら、私はどうしたのかな。

負けず嫌いというのもあり、いったんはゲーム感覚で、何か抜け道はないか探すだろうな。

その抜け道が、グレーであったりオフホワイトであったりブラックであったりするのだろうけど、きっと誰かが先陣を切って許されないことをして、それで予算を達成して株を上げた人物が出て来たんだろう。じゃあ、うちも負けていられない、というムーヴメントを助長するような経営方針が土台にあり、こんなに大事になってしまった、のだろう。

確かに私も若いうち、経験の浅いうちは手段を選ばずに予算を達成しようという思いがあるときもあった。結局会社は数字しか見ておらず普段の仕事ぶりなど関心もないような雰囲気なので、じゃあお金だけ見せてやろうかと言う気持ちになった。

それで、予算は達成したのだけど、やっぱり組織運営を軽視したツケはやってきた。予算を無視してでも投資したり、経費を使ったりしなければいけないときはやってくる。そこで投資しておいたことで後々、成長の基盤になるようなことは、よくある。

例えば人を多めに確保しておくこと。これを私はやらなかったので、その分人件費が浮いて利益を多く出すことができたのだけど、成長に伴ってだんだん首が回らなくなり、売り上げを増やすのがしんどくなってきた。

単年で計画達成するのはそんなに厳しい話じゃないのだけれど、五年後まで、なんて考えるといろいろと現在から準備をしなければいけない。

だから最近は、予算未達を怖がるより、来年再来年のための投資を優先し、今年の結果が予算に届かなくてもいい、と思えるようになった。それが実は、一番売上や利益につながる。優秀な人材を確保することは、将来の売上や利益の基盤になるのだから。

もし、ノルマが現実的な話でもなく、努力するにも不正まがいの方法しかなく、という状態なのが確定すれば、私は即刻会社から逃げるんだろうなとは思う。

だって、まじめに稼がなかったお金は、いずれ逃げるから。悪銭身に付かずって、いい言葉だね。