orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

計画通り、に対するもやもや

 

私は、年度の初めに売上や利益の計画を立てています。どこの会社でもやっていることでしょう。未来のことをなぜ見積もれるのかというと、受注が決まっている案件や、毎年の受注状況などを勘案しています。今までの傾向が大きく変わらないとすればこの辺り、ということと確定している数字を絡めて未来予測をしていきます。

評価、ってありますよね。計画を達成したかどうかは大きく評価に絡む変数ですが、ちょっと微妙な話があります。計画をめちゃくちゃ達成したらどうかってことです。売上や利益が計画から乖離して達成した。会社としては良いはずですよね。予定外の良い結果を出したんだから、手放しで評価したほうがいいと思います。

でもこんなことやる人いませんか。わざと計画値を下げて、むりっすよ〜、この数字でも大変ですよ〜、って計画段階で大騒ぎして難色を示します。いざ計画値が低めで決定したらそこからどんどん業績を伸ばして高評価を得るという算段です。

私もね、結構その手は使ったことがあります。何度も使ってると、特に業績が良くないところが文句言い出すんですね。こんなに業績がいいっての、計画段階でわかってたやろ〜、と。多少その通りです。

最近はもうその手を使わないようにしました。むしろ計画値ピタリを目指すようにしています。それなら文句ないやろと。そもそも未来予測するの得意なんですよ。いろんな環境条件を頭に入れて計算と感覚で数字を出す。裏帳簿もない本当に出せそうな数字と、現実を合わせようとしているのが現在値です。

でもこれって、本当に会社にとっていいことなのかな。

だって、計画値に合わせるために、本当は儲かるのにその話をなだらかにして、例えば来年に検収をまわすなどして数字を調整するんですよ。そうすれば来年は確実性が増しますし今期の結果はより計画値に近づきます。いいことだらけなんですが、そんなの速くできるんだったら今期中に仕上げてしまえばいいし数字も積んでしまえばいい。そうすれば今期の数字が上がるわけですからね。

だから、私が思うにこの計画に対する進捗、のような管理って結構機能的な穴を感じるわけです。むしろ数字の達成率みたいなものを個人評価に直接つなげるのって悪影響も感じます。会社経営レベルで数字を数年ごまかしてたみたいな事例があったじゃないですか、上場会社で監査法人が認可していたはずなのに。

業績予想というか計画なんてもう出さないで、がんばっていい数字出そうな、のほうが機能することもあるんじゃないかと思っていて。行政なんかも一度数字つけちゃうと、年度末までに使い切らないと、みたいなことになっちゃうのは長年問題だって言われてきましたよね。使わないと来年数字がもらえないみたいな、逆算しだす矛盾。無駄遣いしないことを評価されない。

計画ってのは下振れしないために立てるものですが、じゃあ上振れはどうなんだと。上振れすら評価されないことで大きな目で言えば損をするんじゃないですかね。今の状況が続く限り、まぁ本気出さないだろうな。なだらかに成長すればいいや、って。