orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

都会に住むと、教育にかけられる費用がかなり優遇されていると思った話

 

子育て論ですが・・。

 

私は、「遠い田舎から東京に出て来た人間であること」かつ、「首都圏で子どもを育てた」という二つのデータを持っています。

その観点で言うと、首都圏に実家があると、なんと教育にかけるお金が楽かということ。

まず住居です。私自身は一人暮らしでしたが、それでも住居にかけるお金は高くつきました。家賃だけではなく光熱費、電話代、インターネット代(当時はテレホーダイやISDNなどでしたが)、いろんなお金がかかります。まず生活するだけで、実家が首都圏にあるだけで差分ありすぎです。

その上で、実家があるということは、生活に対して親や親族が支援してくれますよね。ご飯とか洗濯とか掃除とか。

そして実家と、一人暮らしでは設備が違います。家は単なる箱ではなくて、そこに家具や家電、芸ごとならば練習室なども必要で、何しろ教育環境に差があります。

遠出するときは家族が送り迎えをしてくれたり、相談に乗れる家族がおり。

 

私は、高校生活では寮生活で大学では一人暮らし、上京してそのまま結婚し住み着いたという流れですが、何しろ実家に住んでいる人と比べると、無駄にお金がかかっています。もし私自身が田舎に住んでいたら、同じ教育を受けさせたらかなりお金が飛んでいっただろうな、と子育てをして思いました。

今、首都圏は、相変わらず人口流入が続いていると聞きます。

 

www.nikkei.com

人口の東京への集中が再加速している。総務省が30日発表した2022年の住民基本台帳人口移動報告では、東京都は転入者が転出者を上回る「転入超過」が3万8023人となり、超過幅は3年ぶりに拡大した。新型コロナウイルス禍の影響が薄れ、21年に比べて7倍に増えた。雇用の選択肢が乏しい地方の就業難を背景に、22道県で流出が拡大した。

 

この原因は地方の就職難ではなく、ライフサイクルを考えると東京、もしくはその近辺に住むメリットが大きすぎるからだと思います。田舎でも実家に稼業があり、子どももそれを継ぐことを前提に、地元の学校に進み、そのまま地元に住み続けるようなシナリオがあるのなら、まだ田舎に住み続ける選択肢もあります。かつ、田舎が提供している教育環境でも満足できればそれが良いです。お金もかかりません。

そんな予定もなく、進学後の就職、生活、子育て、まで視野にいれると、やっぱり都会に出ることが選択肢にかかってきます。いろんな教育機関があり、仕事も豊富です。都会に出て行かざるを得ない、そうなると、まあなんとも強烈に実家が都会にある方が強すぎるよ、とやってみて思いました。

子どもが都会で一人暮らしだったとして住居や光熱費にお金をかけている間に、実家住はかかるお金をまるまるその子供の教育費に充てられる。子ども同士は競争しなければいけないので、「かけたお金で競争に差が出る分野」においては、完全に経済力でねじ伏せられやすいと言えると思います。

 

私が若い頃は、「どんなに貧乏でも、本人の努力と才覚があれば、上に上がっていける」と本気で思っていました。

今はどうか。

今でもそういう世界はある。特に、国が仕切っている分野は特に、経済力がない人でも上りやすくなっています。国立の学校や、奨学金などを使えば、可能性はゼロではありません。

一方で、経済力が物を言う世界もある。国が管轄していない私立のルートや、芸ごとでは、完全に課金するかしないかで全然違います。

「知らないことはわからない。知るためにはお金がいる。」みたいな世界が本当にありまして。ただ、お金を払えばいいってものではなく、適切にBETする必要もあります。才能や適性がないのに、一流の先生に習ったところで意味はないですからね。課金するにも戦略は必要。時間は限られていますから。

さて、子どもの才能や適性が、仮に課金しないと開けない分野だとしたら、どうするか。国が設定している以外の分野に明らかに、適性があるとしたら。

そのときですね、田舎に住んでいると相当に不利なわけです。まずは都会に出て行かないと適切な教育機関がない。そして課金する以前に、前述したように生活費や光熱費がどうしてもかかります。

したがって、結構、田舎からとなると、お金が厳し過ぎて道が限られるもしくは「ない」と思うんですよね。そもそも田舎の方が給与水準が低いし・・。

 

この状況がいいのか悪いのかというより、そうなっているという話。

どこに住み、生活するのがいいのか。

なんとも不条理なこの世の中を正確に見て冷静にジャッジし、適切に行動する必要があると思います。