orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

業界選択をする際には、平均的な話を真に受けるな

 

最近は無視しているのだけど、IT業界に行くとこんな様子。芸術系大学を卒業してもこう。いろんな噂話は、たいてい「平均」でくくられている。

平均的な人物像は一番人数が多いから、間違ってはいない。間違っていないからと言って、自分がその業界を選択したときにそのまま当てはまるかといったら大間違いである。

そんなことを言ったら「会社員」「サラリーマン」のかなりの割合が、出世しないのである。給料もそこそこである。その中では大企業のほうが中小企業より給料がいい。それもそうかもしれない。でも全部が平均の話である。

あなたがどうなるか、なんて語られていない。

あまりにも傾向の話だけで人々が選択を悩んでいる。

調べるならば「成功した場合のビジョン」であろう。それが自分の満足と照らし合わせて適切かどうかを考えてほしい。

なぜか日本人は、成功したときのビジョンを持ち出さない。どこか多数派を目指してしまうのだろうか。成功する人って少数のほうだよ。

その次に、その成功を自分自身が達成できるのかどうか。適性、の問題だ。適性があるかどうかは「平均」がとりつくしまもない。だって自分自身にしか答えがないから。

芸術系大学に行っても「ほとんどが食べていけない、夢を諦める」なんて話を定期的に見るんだけど、それってよく考えてほしい。平均的な人が芸術的に成功するとか、語っていてその矛盾に気が付かないのか、と。異端であるからこそ芸術が成立するのである。専門的な技術を身につけるところまでは標準化できるとしても、それらを吸収して自分のものにし、かつ自分の作品を出力したときにそれが異端であるかなんて、適性、という言葉以外になにか当てはまるだろうか。

つまり、何らかの職業選択をするときには、その職業に携わる人たちの中で少数派に属することができるか、というシミュレーションが欠かせない。その職業を選ぶ人たちは「面白そう」「向いているかも」みたいな気軽な気持ちの人たちもいるので、全員が適性があるとは限らない。IT業界でも、なぜこの業界に来たんだろうという疑問符を付けたくなるような人物とも仕事をしたことがある。端的に行って、情報処理ができない。なのに情報処理を専門とする仕事に就く。これでは、努力して多少能力を身に着けたとしても異端と言われるまでの評価を得られるかというと、そんなわけはないだろう。もしくは、恐ろしい努力を積み重ねてその領域に入ってくる人もいるので、先天的な話でもない。覚悟も必要なのであろう。

また、業界を外から見ているのと、内側から感じるのもかなりギャップがある。IT業界と行ったら、一昔前で言えばGAFAやらスティーブジョブズやら、シリコンバレーやらベンチャーやらのキラキラ世界。しかし、実際の現場はいろんな仕事場があってひとくくりにはできない。泥臭い現場もいっぱいある。泥臭いからこそ輝く人もいる。たくさん選択肢がある状態でどうやって適性を測るの?とお思いだろうが、あまりこれという必勝法はない。やってみたらわかるよねということ。そして、中の人でかつ、成功した人に話を聴いてみるのがいいんじゃない、ということ。2つのことは確実に言えるのかなと思う。成功していない人に話を聴くと、成功しない話しか聴けないのでお勧めしない。

どんな業界だって、進んだ全員が成功していい思いをするなんてあり得ない。そして多数の人の意見のほうが聞こえやすいので、なんだこんなブラックなのか・・と世間の人々は警戒する。

でも、どの業界にも成功者はいる。それだけは忘れてはいけない。自分が非凡である可能性は、誰にでもある。その見極めが大事であり、平均的な話など参考にならない。