orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

「適性」と「好き嫌い」の関係

 

人には適性って言うのがどうしてもあると思うんですよね。

一方で、好みというものもある。

適性があるもので、かつ自分の好みであるといいですね。好きでやっていることで、全く義務感も無く、延々と続けていくことができます。傍から見ると以上なほど固執しているように見えるのですが、それは努力の天才とかじゃありません。単に好きなことをやっていて止まらないから、です。

しかし、好きなのに、自分に適性が無いみたいなことも、またあります。だから人生難しい。そういうことは時間をたくさん使っていながら上達も遅いものです。

趣味の範囲で納めるなら、別に強いて上手になる必要もないですよね。ジョギングするにしたって世界記録を目指すわけでもない。ジョギングが好きなら延々と走ればいいわけで、それで健康も維持されるんだからいいことばかりです。

しかし、仕事にするなら。仕事に好みを持ち込んで、適正を考えなかったら、これはあまりよくないことになります。コンピューターが好きでした、でIT業界に入り、仕事すること自体は楽しい、好きですから。しかし適性が無い。上司の言っていることがよくわからない。本を読んで勉強して資格試験を受けても結果が良くない。こういった状況だと、仕事で携わることは楽しいけれど、仕事場における自分の位置が悪くなります。そしたらどうやっても楽しくないですよね。同僚からも軽く見られ、上司からはいつも小言が絶えません。

過去、私の経験から考えると、何人もいたんです。適性がないのにIT業界に入ってくる人。本人が不真面目なわけじゃない。でも明らかになぜここに来た、と疑問を投げかけたくなるような人。基礎の基礎ができてないよね、とはっきり言うも、基礎の基礎を勉強する気配も無く。不思議でならないんですが、できないとはっきり告げられ、そして理由までわかっているのに手を付けようとしないんですね。

適性みたいなものを持っている人は、好き嫌いはさて置き、上手になるためのプロセスを自然と踏んできます。きっと足りないことを率直に感じることができるセンサーがあるんでしょう。そういったタイプの人は、「何か教えて」というより「自分に足りないことを発見したい」という欲求が強く、その後急速にそれを埋めてこようとします。新しいことを学びたいというよりは、自分に弱点があることが我慢ならないといったところでしょうか。

だから、適性は必ずあったほうがいいです。好き/嫌いは、これはもちろん、好きなほうがいい。好きだと楽ですからね。夢中になっていれば仕事時間が過ぎるなんてとても幸せなことです。

でも、好きでも嫌いでも、仕事の面白さみたいなものは共通だということ。そして好きや嫌いも、時間軸によって上下するので、あんまりそこにこだわらない方がいいというのが私の意見です。

好きなことは趣味に廻すのが本来でしょう。そうすれば、どんなに下手だったとしても誰からも揶揄されることはないのですから。

たまに、好きと適性が完全一致している人もいます。そういう人の吸収力や知識はけた外れで、就業時間やらプライベートやら完全無視して人生ぶっこんでくるので、基本的にはそういうタイプの人が上に行くのは間違いないと思ってます。

なお、芸術家にたまにいますが、のめり込みすぎて不幸なことになる人もいますね。何事も、限度ってものがあります。過ぎたるは及ばざるがごとし。自分の適性と、好きのバランスを見極めて、より楽しくありたい、と常々思います。