orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

妙な話だが、同僚の転職で得をする人もいる

 

転職した方が有利だよ、という記事を読んだ。

 

gendai.media

転職をしないと決めている人に、「転職をしたほうが満足度が高いよ、労働時間は減るし賃金は上がるよ」とデータでいくら示したところで、転職はしないのだろうが、実際に数々のデータが「転職したほうが有利」と示している。

 

ま、私も一度転職したことがあるし、その転職で良い思いをしたので否定はしない。しないけれど、単に「転職した方がいい」はちょっと言い過ぎな気もしている。

私は一つ目の会社も今の会社も、もう10年以上在籍しているし、特に今は会社全体の動きが見えやすいから何が起こっているかを観察できる。

観察の結果の学びとして「誰かが転職することで、得をする人がいる」という話である。転職する人は、結構自分に自信がある人なんじゃないかと思う。もっとやれる、今の会社ならこの程度だけど他の環境ならもっとできるはず。出来ないと思っているならなかなか転職しないはず。そういう自信のあるタイプは、確実に何か役割を自社で担ってきたし、在籍する限りはそのポジションが空かなかった。

過去、大量にキーマンが退職していった時代があった。あれあれ、あの人がいなくなったらこのポスト大丈夫かな誰かやれるのかな、と思ったら、スッと、二番手三番手の人が埋めて行った。そしてその埋めた人たちが立派にやるのである。

誰かが転職したことで、イスが空いて、チャンスとなって後ろで待機していた人が座りだす。そして、思いのほかうまくやるのだ。むしろ転職して行った人たちよりうまくやってんじゃないか、と。今の要職に就いている人たちは、大量転職の混乱をうまくやり過ごし、会社に残り、そして成功に結び付けた人たちだ。

これで、転職した人たちも転職先で成功しているならいいけれど、そればかりはわからない。転職先が同じように、空きポストがあってそこに座り、そしてうまくやり遂げていれば彼らも成功しているだろうけど、もう人それぞれとしか言いようがない。全員成功したとも思えない。

先の記事は、転職した人の統計を見て考察しているけれど、このように、転職しない人だってドラマはある。出るも戦略。残るも戦略。どんなに心理的安全性が大事にされる世の中にあったって、世間の本質はイス取りゲームであり、終わることなき競争だ。いつ自分が評価されるか、誰に評価されるかわからないのに、いつも評価されていて順番が付けられれ、5年後10年後にはきっちり他人と差がついているというルールになっている。

ネットには、転職がいい/転職は慎重に、など賛否両論いつも繰り広げられているが、それぞれの人の置かれている状況によって最適な答えは全く違う。一番間違える人は、多数に寄り添って流される人だ。多数の方向に流れて行けば間違えないはず、というのは間違いも間違い。大間違いだ。

常にどこかにチャンスが隠れていると思いながら、主体的に日々を過ごし、行動すべき時に行動する。行動すべきではないときには行動しない。本当の正解は自分の視野の中にしかないことを理解すべきだと思う。