orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

大増税時代はなぜ訪れたか

 

息をするように、見えないような微々たる増税を繰り返し、そしてもはや看過できないほどの税率になってしまった現代だが、なぜこのようになってしまったのか。

お金は、使わないと増えない。それは会社員をやっていれば経験できることではある。使ったらお金が減るって?。いや、それは短期的にしかお金を見ていない。

お金を使って「投資」をしないと、「成長」しない。成長しないと入ってくるお金の量が増えない。たくさん使っても、使った以上にお金が入ってくるようになるのであれば、むしろ使うべきなのだ。また、手持ちのお金を稼ぐために必要な資産(設備や、能力、環境など)が日に日に古くなっていくので、生み出すものも劣化していく。結果として、ジリ貧になる。お金をケチると、それなりのものしか生み出せない。

家庭生活でも自分自身や配偶者、子どもなど、お金を使って自己投資して、そして稼ぎを大きくしていくというメカニズムは健在だ。はっきり言って、お金を使わないで、倹約だけを心掛けてしかも収入を増やしていくというのは、私は「無理」だと思う。貯金は増えると思うが、それは死に金となる。ないのと一緒だ。そしてお金が増えるペースも上がらない。

いや、投資と言っても、株とかFXとかそういう話をしているのではなく、自分にお金を使うこと。服装でも小物でも、もしくは旅行をして経験を得る。趣味に没頭して新しいスキルを得る。間口は結構広い。何にもならなければ散財と言われるかもしれないが、世の中、後で何が生きてくるかわからないものである。

ところが、日本人に特徴的なのか、投資したがらない。ただただ普通預金の金額が増えて行くのを自分の成長のパラメータと思う性質がある。そのため、日本の預貯金額は未だに世界高水準である。

これでは、国民全員が自己投資せず、結果として国が成長できない。そう国が思っているのかはわからないが、どんどん税を増やして国民に貯金をするお金を与えないようにしている。その集めたお金をどうするかというと、国が投資にまわすのである。例えば教育の無償化。国民が教育費にお金をかけないことを見通して、国が教育費に税金でお金をまわす。そうすると「無料ならいいか」と国民は学校に子どもを行かせる。この図式、気が付かないだろうか。国民が自己投資すべきお金を税金で吸い取って、それを国が代わりに行っているのである。

結局のところ、国が国民を信用しておらず、強制的に自己投資するように仕向けているのが今の仕組みであると考える。そう考えないと、どんどん税率が上がり手取りが減り続けているのに、国家財政は赤字だということとの説明がつかない。

したがって、基本的には国がお金を配っている場所には、積極的について行かないと税金の取られ損であるということは理解するべきだ。強制的に自己投資させられているので、取り返しに行かないと税金だけ取られ、他人の自己投資に使われてしまう。

後は・・それでも残る手取りのお金について、ここまでで述べた通り、主体的に自己投資していくことだ。もったいないもったいない、の結果、国からお金を吸い上げられて無理矢理投資させられているという図式が、ちゃんちゃらおかしい。自分で決めた方がなおいい。貯金なんてやればやるほど国から苦い顔をされ、国に「間接的に使わされる」のである。それなら、自分で使う方にまわった方がいいではないか。自己投資が成功すれば収入は増えるし一石二鳥である。

お金を寝かせておいても、何も働いてくれない。積極的に価値に変え、価値を保有すれば成長の原資となる。お金なんてどんどん目減りしていく一方だ。国民は成長するために自分のためにお金を使い、これ以上国に、過剰なお金として吸い取られないようにしていくべきだと思う。もうたくさんだ。