orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

「画期的なアイデア」の99.9%はだいたいフェイクである

 

画期的なアイデアだ!、と突然思いつくことは私でもたまにある。

いや、そんな都合のいい話などないだろう、と自分でも疑ってかかるが何度考えても、素晴らしい。

こういうときには、あえて自分の中に反対者を置いてみる。

こんな問題が起こるのでは。やった直後はいいかもしれないが、半年後、1年後、5年後を考えてみよう。やるにあたって関係者に理解されるか。資金は大丈夫か。導入したらかえって大変になるのでは。

いろいろな質問をして、それでもアイデアが負けなければ、いよいよ実現性が高まる。やってみようと気になり、わくわくしてくる。

こういう体験は、どちらかというと仕事をしていないときのほうが多い。極端な例で言えば寝ている最中ということもある。突然思いついて、夢の中で考察していることもある。電車の中でスマホを見ながらというときもある。

結局、脳は24時間いつも動いていて、しかもアイデア的なものは、よりリラックスした状態のほうが生まれやすいのかもしれない。いろんな些末な情報が結びついて、ハッとするときは仕事をしていない。

ただ、私の経験から言って、この手のアイデアは、微妙に穴がある。思いつきがドラマティックなので何か神がかったような意見のように思いがちだが、結局は仕事の中で地味に思いついたことのほうが価値があることが多い。

昔は、こういうアイデア的なものにすぐに飛びつき、持ち前の行動力で実施し、うまくいったこともあったし、いかなかったこともあったが、とにかく何でもやってみた。

その結果、この手のアイデアは、手を出さないほうが99.9%いい、という結論にいたったというのが、今回の話のつまらない結論である。

1つ、希望のある話としては、100%ではないということだ。0.1%は可能性を残しておいた。したがって、本当の天才的な思いつきな可能性もあるので、すぐに捨てるのはやめたほうがいいが、確率から言えばこんなもんだということは知っておいてほしい。

だから、非番のときに降りてくるようなアイデアのことで気をもむより、ゆっくり休むことを優先したほういいことをおすすめする。休みなのに仕事のことを考え消耗し、仕事自体の時間のときにパフォーマンスを落とすのは、何やってんだか、となる。

そもそも、仕事中の時間に「画期的なアイデア」を思い返してみると、夜に書いたラブレター並みに恥ずかしく感じたこともある。なんとなく画期的であろう、天才的な発想、みたいな前提に彩られていて、何言ってんだと冷静にもなる。何度かそういう体験をしている。

もし、そういう経験を何度も経験して、非番中に仕事のことを考えてしまう人は、メモにでも書いて一度考えるのをやめたほうがいい。メモに書いたことは仕事時間に再考する。本当に価値があるのであれば、それでも起き上がってこっちを見てくるものだ。それぐらい、素晴らしいアイデアには魅力がある。だから、この休みの時の画期的なアイデア出がち現象は、むしろ人間に備わるバグのようなものと考え、休みは休むこと、それがいい。