orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

うまく行かないときこそ冷静に

 

うまくいかないときはある。どんなに準備をしたって想定していないことが起こることがある。経験豊富であっても避けようがない。もうそうそう、思っても見ないことなんてないだろうと思いきや、なんだかんだで色々と起こる。

計算通りに物事が進んでいるときは、頭は冷静に動く。起こった事象に対して思索し、色んなリスクを排除して、最も安全な方法を選ぶことができる。

しかしいざ、想定外なことが発生すると頭のモードが切り替わる。より問題が大きい場合には緊張する。強いストレスが自分自身にかかることもある。そうすると、早くそのストレスから逃れたいという本能のほうが、理性的な自分を上回ることがある。防衛的というか、自分を守りたいという気持ちが強いと、普段は選ばないような選択肢を安易に選び行動してしまう性質があるように思う。

この心の仕組みは人間が物事を行っている以上、必ず頭に入れておいたほうがいい。普段、冷静なときには自分の中にそんな機構があるとは想像していない人が多い。例えばギャンブルをやっていて負けがこんで熱くなったときに、思いもよらないハイリスクな選択肢、例えば持金全額を賭けるとか、とても当たらないような対象に多額を突っ込むみたいなことをしてしまう。そんな自分の中にいるモンスター、の存在を意識したほうがいいと思う。特に仕事でリスクの高い作業をするような人は。

アンガーマネジメントにおける6秒ルールは有名な話だ。自分が怒って冷静を失いそうと思ったら6秒待てという話。あれは怒ることだけではなく、色んな場面で応用できる。とにかくストレスが高い状況が起こったら、まずは手を動かさないこと。

回避行動というか、人はすぐ、うまく行かないことをなかったことにしたいのである。このなかったことにしようとすることで、二次被害を生んでしまう。なかったことにしたい、という行動自体がリスクがある。ギャンブルの例で言えば、取り戻そうと多額を突っ込まなければそのお金は無くならない。

自分の中で、ストレスが高まった瞬間を日々モニタリングし、ああ自分は冷静じゃないな、と思った時の行動をあらかじめ決めておくと得をすると思う。というのも、冷静じゃないだけに、そのときにロジカルに考えようとしても支離滅裂だからだ。自分は正しい(はず)、ということで色んなことを無視し、そして全部終わった後後悔してしまうのが人間である。

自信のある人ほど、この罠にはまりやすいと思う。いつだって何が起きたって自分は良い選択肢を選べるんだ。この自負が、高いストレスと組み合わさったときに、暴走するのである。暴走した結果をきちんとフォローできるのならいいが、ごくたまに、自爆となることがある。

うまく行かないのは世の常だ。行かないことを受け入れて、一度腰を落ち着けよう。それでも時間は続くし、よくよく考えたほうがたいてい良いアイデアが出る。

深呼吸してもいいし、外の空気を吸ってもいい。そんなに人間強くできていない。この仕組みを理解できている人こそ、強いのだと思う。