orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

転職活動は今のような時期が最適かも知れない

 

今日、私と同じ業界にいるアクセンチュアも今流行のレイオフムーブメントに乗っかるというので関心を持った。

 

www.bloomberg.co.jp

コンサルティング会社のアクセンチュアは、向こう1年半の間に1万9000人を削減すると発表した。経済環境が厳しさを増す中、コンサルティング業界ではレイオフの動きが広がっている。アクセンチュアの人員削減数は全従業員の約2.5%に相当する。

 

需要が減速しているための対応ということだが、まぁここ最近までが歴史的にみて異常だったように思う。事業会社のなんとなくダブつく予算は全部デジタルに、みたいな雰囲気もあった。各社、原価が圧迫されている状況が中長期に発生している状況で、最も引き締める先はデジタルだろう。

もともと、IT予算はそういう宿命にある。余裕があるときに予算消化のネタとして最適だからだ。入れたら入れたで何某かの役に立つのは間違いない。ただ入れないなら入れないでもこれまで無かったんだからという発想もしやすい。

作ったものについてはもちろん数年は使い続けるので保守料は支払うけれど、保守料だけであのここ数年の人員増を説明できなかった。というところでの調整がこの業界で走っていると思う。

 

それでは、こういうときには転職するべきかどうか、という問いについて少し変わった意見を持っている。転職のチャンスはここ数年よりもあるんじゃないかと思っている。

ここ数年は、需要がバブルな状況だったこともあり、「転職のしやすさ」で言えばかなりの時期だった。しかし「転職の成功率」で言えばどうだろう。誰でも転職したら成功することなんてない。これは相性もあり、よりマッチングしているかということがとても重要になる。転職したら年収が上がるというのは一面しか見ていなくて、その後その会社で活躍できるかという側面が最も重要だ。転職直後は上がったけれど、会社や事業に馴染めなければまずは苦痛が待っている。その後また転職をしなければならなくなるか、再評価による給与減を受け入れないといけなくなる。

今はどうだろうか。もちろん人減らしの真っ最中だが、それは「アンマッチ」の人に対して行われる。ザルでどんどん人を増やしてきた状況なので大量に対象者がいる。一方で、「必要な人材がいない!」という状況は実は何も変わっていない。不必要な人間は速やかに追い出したいが、必要な人間は足りない。つまり採用活動はし続けながら、リストラを進めるということを各社がやっている。

したがって、今出ている求人というのは、本当に必要な人材ということになる。ここ数年のようにとりあえず人数を増やそうという状況ではないので、本当にマッチングしないと転職できないが、逆にマッチングした転職をしやすい状況にあると思う。

だから、真に自分に適切な転職をして、ふさわしい職場で活躍したいと思う人には、今は「転職活動に最適」なのかもしれない。それで転職先が仮に見つからなくたって、移る場所が無かったことを確認できただけでも、そして他社の動向がわかっただけでも役には立つ。リスクはない。もちろん、現職を続けたまま、秘密裏に進めることは鉄則となるが。

そう言えば私自身も、振り返れば転職活動をしたのはリーマンショックのちょっと後だった。今も似たような雰囲気である。年収アップ!好条件!みたいな、一昔前の転職活動のようには行かないと思うが、大事なのは転職した後に活躍できるかだ。ようやく企業も冷静に必要な人材だけに絞り込むようになってきたので、ネガティブなニュースに萎縮することなく、必要あらば挑戦してほしい。