orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

会社員だからこそ、45歳からの逃げ切り姿勢はもったいない

 

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diamond.jp

 典型的な年功制の場合、貢献度と報酬の線が交差する点(図のX)はおおむね45歳くらいだといわれる。会社への貢献度の報酬に対する超過分を貯金にたとえるなら、貯金の額が最大になるのがこのあたりの年齢である。

 そうだとしたら社員にとっては、45歳くらいで辞めるのがいちばん損なわけである。2021年に、ある大企業経営者の発言がきっかけで「45歳定年」が議論を呼んだ。発言の趣旨はともかく、企業にとっていちばん得で、社員にとってはいちばん損な年齢で辞めさせるなんてもってのほかだ、という反発の声が上がるのは当然だろう。

 

私は今40代後半で、この状況を身を持って体験している。

確かに、45歳以降は一般企業においてボーナスステージである。そこまで得た「くいぶち」をいかに60歳まで引き延ばすか。たくさん人が出入りしてそれでも残った自分自身はベテランの域であり業務には欠かせない。だからこそ安心して勤め続けられるし、言ってもあと10数年なのでここを守っておけばまず、安泰だと言う心理が働く。

だからこそ、挑戦しなくなるのだろうな、と。もしここで新しい挑戦をしても、開いた先に待っているのは定年であり若手への交代だ。リスクを冒してリターンは若手に会社に、ではどうなのだろう。

そして日本全体が高齢化していく中で会社も高齢化しつつある。全体の年齢が上がっていけば、結局上記のような保守的な人が増え、会社業績は安定はするが成長はしなくなる。

このような状況で、では45歳以降、逃げ切りを考えるのがどうなのかと考えてみる。これは、安定しているからこそ、もったいない姿勢だなと思う。

というのは、たいていこの年代まで行くと、100%のパワーを使わなくても仕事をクローズできる。そして若手に任せることがヨシとされる時期である。だんだんと考えることが仕事になっていき、手を動かす時間は減って行く。

このタイミングだからこそ、実はリスクを負うことに対して積極的であってもいいと思う。そもそも豊富な経験があるのだ。もっとも仕事盛りの年代でもある。かつ、会社員なので、最終的なリスクは会社が背負う。新しいことに挑戦し、失敗を最小限にしたうえで何か成果を残すということを、一番やりやすいのはこの年代からじゃないかな、と思うのである。

45歳になったら、まず今自分ができていることを整理する。そしてそれらをいかに若手に引き継ぎ独り立ちさせるかを考える。その進捗とともに、新しいことに手を付ける自分を想像する。急ぎ過ぎてはいけないが、ストーリーを考えないといつまでも、ぬるま湯に浸り続けて定年である。「働かないおじさん」呼ばわりされてしまうのがオチだ。

会社もきっと「新しいことに挑戦したい」ベテランを待っているはずだ。2023年、コロナ禍も終わりに向かいつつあり社会もオープンになるだろう。いろんなイベントに顔を出し、新しい分野を掘り下げて行くことに積極的になっていきたい。