orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

リアル会議が危ない

 

3年のコロナ禍期間が過ぎようとしていて、いろんな場所でその予兆が見える。少なくとも去年より今年は楽観的で、そして来年はもっとだろう。これはつまり、変化するということが確定的だということだ。

一番大きな変化は、リアルに会うという機会が増加することだろう。なんとなくまだ出張は控え気味だしイベントも少ない。しかし暖かくなるとともに、ゴールデンウィーク明けに予定されている5類変更でムードもがらっと変わってくるはず。

そうしたときに、だ。

特に若手世代が、コロナ禍の文化変容にてかなりの影響を受けている。この3年間、受けられるべきだったアドバイスや学びの機会を失っているのがわかり始めた。

社会人4年目くらいまでの人はかなり影響を食らっているように見えている。対面でいろいろ経験するはずだったことのうち、リアル会議についてはかなりの経験不足が垣間見える。

いや、リアル会議の作法って何?、特に何か教えられたことはないけど、という読者もいらっしゃるかもしれないがこれが、直接指導とは違う。なぜなら、人は見て学ぶからだ。リアル会議に出席している先輩方の所作を見て、モノマネして人は自然とできるようになる。

その機会が完全になく、Web会議だとそこまで他人の全体の所作を観察することはしないし実質できない。だから、学ぶことができなかったと考えても不自然ではない。

そこで、リアル会議の所作とは何かを考えてみる。

まず、参加しているときには、話し手の方を向いて話を聴いたほうがいい。同意できる部分にはうなづいたり、考えたり。会話をする気持ちで参加したほうが、話しても安心できる。

もちろん昔は、パソコンなんて持ち込むな、スマホを見るなんて論外だ、と言う雰囲気もあったがそんな野暮なことは言わない。打ち合わせ中のノートPC操作や、スマホの確認などは別にしてもいいと思う。

思うが、そればかりだとどうか。話していても参加者と目が合わずパソコンの画面に集中。それどころか会話する時までパソコンから目を話さないという場合まである。

実際に遭遇し、注意すべきか・・と思ったが止めた。むしろ、まだリアル会議の経験が圧倒的に不足してるんだという理解に切り替えた。いずれ彼は気がつくだろう。会議においてパソコンに集中している外形は、会議のイニシアティブを取れないという事実に。

きっと、今年から状況が急激に変化することに伴い、大量に戸惑う若手が現れることだろう。これはもう確定的である。どれだけこれまでが特別だったことに驚くと思う。この戻りを、彼らは「時代遅れの会社対応」と捉えるかもしれないがそれは違う。時間は未来に対してしか流れないので戻るということではなく、最適化していくだけだ。それに乗れない人は躊躇なく下車させられるのが会社というワールドで、いずれ新しい秩序が構成されていく。それはコロナ禍前ともまた違う、新秩序だ。

そのときに、「X年目だというのにそんなこともできないのか」と言う思いを押し付けて、いや、経験が圧倒的にないんだ、という解釈をしなければいけないのがポイントになると思う。そこで頭ごなしに命令し指示することは、思いの外彼らを傷つけ、心理的安全性を大きく損なう可能性もある。

まずは、やってみせることだ。そして、彼らに多くの経験をさせることだ。つまりオフィスで一緒にたくさん仕事をしてあげること。むしろリモートに慣れたベテランはめんどうかもしれないが、ひと肌脱いだほうがいいよ、と言っておきたい。