orangeitems’s diary

クラウド専任の40代インフラエンジニアが書くブログ。新規事業マネージャー。20世紀末の就職氷河期スタート時にIT業界に文系未経験で入りこみそのまま生き残った人。

みんな出張しようよ

 

もうここ何年も、泊まりの出張は経験していない。コロナ禍で随分Web会議が浸透し、お客様にお伺いするという観点が吹っ飛んでしまった。何度かの波を超えてもコロナ禍の起こった前には戻りそうもないのを見て、営業行為=Web会議みたいな常識は、少なくともIT関連では当たり前のものになりつつある。

私の新規のお客様でも、提案時にお会いすらしていないのに、プロジェクトが始まるという状況に遭遇した。打ち合わせもすんなり経過したし、これでも一見問題なさそうに見える。見えるけど、これは良くないな、と思い出張して会って来ようと思っている自分がいる。

別に仕事自体は会わなくてもできる。できるけど、一度お客様の会社にお邪魔して、目を合わせて話をすること。これを一度だけでもやっておくと、今後リモート中心のワークスタイルに移行しても違いが出るのだ。

特に、Web会議のときにはスライドを共有して話をする場面は多いのだけど、相手の顔が見えない。見えないから一方的に話をするだけになってしまう。相手の熱量がわからないまま会話を続けるのは苦しかった。この手の話題に興味があるのか、ないのか。どこに地雷があるのか。喜ばれる点はどこなのか。探りながら信頼関係を構築するというのが、Web会議ではなかなか難しい。

今度出張するのだけど、おそらく中身などあまり重要ではないのだ。わざわざ遠くからこちらまで駆けつけてくれてありがとう。私たちはここで働いているんだよ。そうか、こういう方達と私たちは仕事ができるんだね。こんな背格好で、こんな声の大きさで、こんな表情で(マスクは付けているけれど)。多分に言語化されない情報が随分にWeb会議では省略されてしまう。この状況はお客様だけではなく、お互い様だと思う。お互いに損失がある。

一方、出張というのは楽しいものだ。会社のお金で旅行ができる。ホテルに泊まれる。いつも過ごしていない街を1日でも感じると、過去の自分の経験にプラスできる。もしニュースなどでその街が出てきたら、あ、行ったことがあると思える。

ご飯が違うし、テレビも地方によって微妙に違うし、聞こえてくる言葉も違う。交通など街の設計にも変化があるし、もっと言えば住んでいる人の気質も特徴がある。食べ物も違えば風の感じ方や音や光まで違う。大都会にいるとまるで全てを知ったようなつもりになるけど、ほんの一部だけ切り取って、ルーティーンでぐるぐる回っているだけになるのが都会の生活である。だから、旅は必要だと思うのだけど、お金も時間も限られている。

だから、ビジネスの面でも出張は必要だし、人生の面でも必要なので、ウィンウィン、という意味で出張は誠に有意義だと思っている。このコロナ禍もそろそろ、次の局面に入っていいのではないか。必要なんだ。みんな出張しようよ。