orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

増税が嫌なら、何をあきらめるかだ

 

何となく、この国が、いろんな社会課題が生まれた時に税金で予算を付けて、何らかの事業を起こしたり民間に委託したりして課題解決してるんだということは、わかっている。

わかっているのだが、日々新しい課題は生まれていて、その度にまた予算を付けて支出して、とやっているので、きっとその財源たる税金が足りなくなっているというのは予想できる。

極論、何も過去の事業を止めないで、新しいことを次々とやっていたらお金なんていくらあっても足りない。だから、いくら増税しても増税しても、増税したくなる。

2019年のニュースを抜粋する。

 

www.asahi.com

消費税に関して、首相は2018年度の税収が過去最高だったとして、「安倍政権でこれ以上引き上げるとはまったく考えていない」と明言。「責任を持てるのは安倍政権(の間)だが、例えば今後10年間ぐらいの間は上げる必要はないと思う」と続けた。具体的な根拠は示さなかった。過去2回増税を先送りした首相としては、自身の在任中は最後の増税になることを強調して、国民の理解を得る狙いがあるとみられる。

 

さて3年経ったら。

 

www3.nhk.or.jp

「子育ては全国民に関わり、幅広く支えていく体制を取らなければならず、将来の消費税も含めて少し地に足をつけた議論をしなければならない」と述べ、少子化対策を進めるための財源として、将来的な消費税率の引き上げも検討の対象になるという認識を示しました。

 

ま、こういう国なのである。新しい課題が出るたびに新しい政策をやり、そのためにお金がいる。それを繰り返し続けているものだから、予算は肥大化するとともに、増税するしか方法が無くなる。

 

普通に考えて、事業に優先順位を付けて、止めるべき事業を止めなきゃいけなくなるよね。スーパーコンピューターが世界2位で何が悪い、という発言で某政治家がやり玉に挙げられたが、実際なところ、少子化問題とどっちが大事だい?みたいな話を本当にしなければいけなくなる時代が到来している、はず。でもそれを言うと当事者や既得権益者が大騒ぎするので、増税論に傾くということが起きているはずだ。

でも、国民ってどうなんだろう。スーパーコンピューターの競争を降りてでも増税しないでくれと思っている人が大多数なんじゃなかろうか。

国は、国民の願いを全部叶えてくれ。でもお金は払いたくない、は非現実的。しようがないのでステルス増税を繰り返してきたが、おそらくもうそろそろ限界である。ここからまた、何らかの国民負担を増やすことが物理的にできなくなるんじゃないかと思っている。

きっと、国民の誰かが我慢をしなきゃならなくなる時が迫っている。無いものは無いから、その事業はもうできません、ということが当たり前の時代が来る。

その時に「あなた、国の犠牲になってください」と、今の政府は絶対に言わなそうなことを、国民に言わなきゃいけなくなる時が来る。

この前「国民の自らの責任で」という言葉を首相が使って大炎上したが、あれは、本音であると私は思っている。増税を仮にしないなら、何か今まで国によって満ち足りていたものが無くなるということが起こりえるし、きっとそうしなければ破綻する。

その時の優先順位、いよいよ、政党間で色が出てくるはずである。今はどの党もそんなことは選挙が怖くて言えないが、いよいよSDGsのように避けて通れない問題となる。何を制限・撤廃するかを時間をかけずに決めないと先に進めなくなる。そのときに、誰が何を削るというかを、早く知りたい。

ま、現実的に考えたら、こうなるよな・・。