orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

残業に対する考え方を整理する

 

私自身は残業が大嫌いで、そもそも業務時間ですら仕事を減らしたいと思っているくらいなので、残業を滅ぼしてやろうというタイプだ。

ま、そもそも、管理職扱いで残業代が出ず、さっぱり残業にメリットがないのも起因しているけれども。

ただし、私のような価値観を良しとする人ばかりではない。中には残業したい人もいる。

 

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 2019年、働き方改革関連法による残業の上限規制が始まった。また、新型コロナの流行によってリモートワークが進み、ここ数年で残業時間は減少傾向になっている。

 そんな中、人事ジャーナリストの溝上憲文さんによると「会社側は多様な価値観においてみんな自由に働けると言うが、実際は残業がないことで苦しんでいる人たちもたくさんいる」という。

 

生活残業

残業に普通にお金が払われるとしたら、普通のアルバイトと比べて相当に時給が高い。もうこれだけで残業をするモチベーションになると思う。わ身は残業が大嫌いで、そもそも業務時間ですら仕事を減らしたいと思っているくらいなので、残業を滅ぼしてやろうというタイプだ。ま、そもそも、管理職扱いで残業代が出ず、さっぱり残業にメリットがないのも起因しているけれども。

ただし、私のような価値観を良しとする人ばかりではない。中には残業したい人もいる。残業に普通にお金が払われるとしたら、普通のアルバイトと比べて相当に時給が高い。もうこれだけで残業をするモチベーションになると思う。

もし、単にお金だけが欲しくてダラダラ時間を使って仕事をするのならそれは問題なのかもしれない。それを人は「生活残業」と呼んでいる。

たいていの管理職は、大体こう思っている。

・必要な残業はぜひやって欲しい
・不必要な残業などありえない

この必要/不必要という判断は管理職判断だが、人手が必要なときに、そのときだけ残業してくれるというのは、外から人手を借りるよりも相当に経済的である。戦力を従量料金で増やせるからだ。

一方で、不必要、つまり生活残業は、そのまま部門の利益を消失させる。したがって不要な残業はできるだけ決まりとしてやめさせたい。

この枠組みの中で、会社によっては管理職が、必要な残業を全部割り出して社員に明示的に指示を与える。理論的には筋が通っている。残業とは社員が希望してするものではなく、会社が指示をして行わせるものだからだ。

ところが、おそらくこの方法はうまくいかない。社員それぞれのタスク量をリアルタイムに把握し指示するというのが、めんどうだからだ。

自然と、社員任せになる。

そこから、人によっては生活残業を始める。だから、社員を管理するなら、業務量を正しく管理職が把握しなくてはいけない。残業時間=業務量、と見るなら、ダラダラ時間をかけてやった人が仕事をやっているみたいじゃないか、と。

 

タイムパフォーマンス

さて、ここまでは「レベルの低い」話である。

レベルが高い話をすれば、ダラダラと時間を使って仕事をするのは、実際は苦痛である。本気を出せるのにわざと出さないで仕事をし続けるのが気持ちいいわけがない。本人も実際の気分はよろしくないだろう。

そして、最近はタイパ(タイムパフォーマンス)という言葉が流行するぐらい、時間に対する効率を非常に気にする。生活残業をするということは自分の成長を著しく止めることになる。今の給料をそんな方法で増やしたとて、成長しない自分を放っておくと結局は大きく損になる。・・・ことを大多数の人がわかっていると思う。

したがって、最近は生活残業の問題はあまり問題にならず、むしろ効率の悪い仕事で残業をさせる会社の方が不満が貯まりやすいと思われる。

 

ブラック企業

さて、この話の流れのもと、会社としては1つのひきょうな方法がある。基本給を著しく下げて、残業を目いっぱいさせることを前提とした人件費構成である。

最悪稼働が下がったらラッキー、ぐらいの気持ちで社員にはめいいっぱい残業をさせる。本来は社員を雇えという話だが、それは「もったいない」と感じる。それは、仕事が少ない時に社員を余らせたら、人件費がかさむからである。

この手の会社は「ブラック企業」と言われ、ソーシャルでも悪評が立ちやすい。また、国も働き方改革で制限を課すようになったので、減るには減ったと思われる。

 

ホワイト過ぎる企業

ここ最近話題になっているのが、あまりにも社員への負荷・責任が小さすぎて、これでは成長できぬ、となっている件だ。

だからといって、私は残業が少ないことが原因ではないと思う。残業しなくたって責任は負える。残業が多い=成長ができる、というのはまやかしだと思う。

残業無しで余った時間を、自分で有効利用できないと言っているようなものだ。

 

名ばかり管理職

最近はあまり話題にならないが、よくあるんじゃないか。管理職である。残業はない。でも部下はいない、みたいなケースである。

リーダーっぽい人に、管理職だ昇進だとやっておいて、実は基本給は低め。しかし残業が出ないので時給換算すると、あれ?となる。

そもそも管理職なのに誰も管理していないというのはどういうことだろう。経営に近いと言いながら全然近くもないのはなんでだろう。

 

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残業にまつわるだいたいの話を整理してみた。

どんなにルールを調整したところで、どこかにひずみが出るということだと思う。挙げた話の中では、やはり「非生産的な他人の時間に巻き込まれることが一番辛い」ということだと思う。何も学びがない環境に長い時間自分を置いておくことは、負債の形で自分のキャリアに積み重なっていく。

単なる残業時間の軽重だけで判断しないようにしたい。今、働いている自分の時間そのものの価値を、常に評価し続けないといけない。