orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

残業をたくさんする社員を見ながら思うこと

 

Twitterに書いた話ですが。

 

 

この話、私の耳ではっきりと、管理職の方が言った言葉だったんですよね。

その残業時間の多い社員、すごく仕事ができるタイプの方でした。

その腕を見込んで、人手が足りない部署に抜擢されました。

だから、忙しくなるのも残業が発生するのも以前からわかってたんですよね。で、ああやっぱり稼働が高くなったのか、とうとう来たか、と。そこまでは普通に理解できました。

で、対策はどうするのかな、と思ったら冒頭のTwitterの通りで。「残業するな」と言うのが対策になるのか、と。言われた方はたまらんよな、と思いました。

 

「残業」って、何となく、能動的にしたくなるようにできてるんじゃないかな、と思う時があります。

・そもそも残業の時給が高い。副業やバイトするより残業したほうがいい。
・たくさん残業するとたくさん仕事するので、成長が速くなる。
・残業するとがんばってることになり、周りの評価が上がる。
・残業すると、仕事当たりの時間をかけられるので仕事の品質が上がる。

一方で会社も助かります。

・繁忙期に人を雇わなくても残業で対応してくれるから、効率的。
・仕事にやる気があるからこその残業。
・社員の成長は会社の成長。

大昔、残業時間におおらかな時代がありました。高度成長期と言われていました。

当時は、どんどん働けば、国がどんどん成長する好循環があったので、みんな働くことに相当にポジティブだったんですね。報酬もどんどん上がるし。

私が社会人になったバブル崩壊後は、社会がその高度成長を諦めた状況で、それなら、残業いっぱいするより、生活重視した方がいいよねという考え方の入口みたいな時代でした。ゆとり、と言う言葉が席巻しました。

そこから随分時間が経ち、結果的に野放図な残業は法的に許されなくなりましたね。

規制ばかりは立派になりましたが、上記の、残業すれば会社も社員も儲かる、みたいな図式って何にも変わっていないんです。

私の部署も、私が起ち上げたときは、残業ゼロだったんです。

で、ワンマンを続けたら継続性が担保できないので、まるっと若手チームを作り業務を任せてみたら、残業するんですね。若手が。

で、結構、残業時間も使ってよい仕事しているようなんです。伝聞なのは、まるっと任せているだけあって、細かく見ていないからですが。ただ、漏れ聞こえてくる仕事内容を見ていると、若手は主体的にいろいろと考えてくれているために時間を使っています。

明らかに、残業に対しての考え方が、私とは違うんです。それも私は受け入れることにしました。私とは違うよね。残業するなとは、極力言わない。もちろん、36協定などの範囲内ですが。

 

さて、残業をする部下に「残業するな」って言葉をかけるって、何を示すんでしょうね。

やる気が合って残業してくれているのを、どストレートに「残業するな」、だけだと、傷ついちゃいますよね。

また、「残業何かしたくないんだよ!、仕事が残ってるから仕方なくやってるのに!、人を増やしてよ!」と思っているかもしれません。

私は、残業がつかない立場なので、正直、残業なんて0時間で当たり前です。だって残業したって1円ももらえないから。

一方で、残業代が付く人は心境、複雑だと思いますよ。

今の決まりでは、心は複雑だと思う。どうすりゃいいんだ、と思いそう。

 

簡単に「残業減らせ」じゃなく、どうやったら減るのか、上司は親身になって部下に対応しないと、結局、何もいいことないですね。

残業と一緒に、せっかくのやる気まで消し飛んじゃうという始末です。

もしくは、残業という制度自体を変えないと、やっぱり、能動的な残業は止められないだろうな。