orangeitems’s diary

クラウド専任の40代インフラエンジニアが書くブログ。新規事業マネージャー。20世紀末の就職氷河期スタート時にIT業界に文系未経験で入りこみそのまま生き残った人。1日2記事投稿しています(0:00、12:00)。

事業を立ち上げる楽しみ、拡大する楽しみ

 

事業の始まりは決まっていない事ばかりで、やってみて、いろいろ足りないことだらけなことがわかる。そうあるべき、ということが頭の中に在ったり無かったりするのだけど、とにかく無いところから始まる。

無いので作るしかない。作れど作れど不完全感は残るけど、とにかく作る。だんだんと途方もない数を準備しなきゃいけないことを自覚し、これじゃ人手が足りない、ということに気が付く。

そこでも踏ん張って一人でやりきるということもメリットはある。誰にも迷惑をかけないから。うまくいきませんでしたとなった時に自分だけ手を止めればいいから、よほど計算が立つようになるまでは一人で動くのはアリだと思う。ただ、逆にうまく行くことがわかったときは速く味方を作ったほうがいい。自分しか把握していないものを大きくしていくと、自分自体がリスクになる。いつも元気で働けるかもわからない。

さて、何とか部下を確保し、事業の始めてのお客様をきちんと対応できたとする。一件目がうまく行くかというのはかなり大事で、一件目を反省しながらもどんどんコピーしていくことから、ここで手応えがあれば第一関門クリアとなる。一件目で大いに問題ができたときには、止めてしまうのも立派な判断だと思う。プラスに掛け算すれば大いに大きくなるが、マイナスに掛け算すれば大いに損をするのである。

こんな様子なのが新規事業の立ち上げなので、結構仕事のやり方というのは、起ち上げた人物の直感と雰囲気で決まっていく。そこで毎回立ち止まっては進まないので、次々と判断していく。ここで調整事が多くなるとスピード感が出ない。一件目でちんたら仕事をしていたら、大きくなるのに時間がかかり過ぎる。だから、新規事業向きの人材は決断が速い。正しい事でも間違っている事でもどんどん判断し、すぐ修正していく。なお、調整は下手なことが多い。独断、独断である。だから成功するベンチャー企業の社長はリーダーシップがとても強い。

この独断、独裁のいいところは、個人の頭の中で様々な出来事を調整できることである。誰かと連絡して何かを示し合わせるというのは、結構大変なことである。仲が良かろうと血がつながっていようと、人と人とが調和し合うと時間もかかるし、信頼関係を保つのも大変だ。

さて、事業が一件目で立ち上がり、そして二件目に広げることも成功したとする。さてここまでは、おそらく一人でやるギリギリのところだと思う。同じことを2つやると思うのが、やり方は決まっているので誰かにお願いしたほうがいい、ということだ。独裁で仕組みを考えて実行することと、決まった方法で安定して続けることは全く別の才能だからだ。天才的な発想を持っている人が、自分の机が絶望的に散らかっているぐらい、相関性がない。いろいろな「雑務」が独裁者が発想する時間を奪っていく。一人じゃ無理だなと感じ出す。

そして、これを起点として人が増えだす。この先を書こうものなら更に長くなるので今回はここで止めておく。

仕事の始まりとはこんなものである。誰かが一人で直感で決めたことが大半である。それを、引き継いだ人たちや新規参入した人たちが「絶対的なもの」と思って、仕事のやり方を一切アレンジしないと、今度は時代遅れの現場ができあがってしまう。決まった時は適当だったのに、憲法みたいに運用するのはおかしい。大きくなった後、たくさんの人が事業を共有する中で、継続して改善する方法を決めていくのは事業の立ち上げ期とはまた違ったスキルが必要だし、それをやり遂げる別のタレントが活躍しなければいけない。

このように、事業が始めるフェーズと、それが拡大していくフェーズは全く別の課題があり、楽しむポイントは全く別だ。さて、自分がどっちをやりたかったかというと、前者だったはずだが、気づいたら後者のフェーズにどっぷり入ってしまった。どうなのかな、また前者ができるチャンスはやってくるのかな。

それとも、こちらから取りに行かないといけないのか・・。この辺りを迷っているところである。