orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

無料で勉強できる、の違和感

 

古いインターネットの世界が徐々に、そして確実に終わり始めているから気づき始めたのか、「無料で勉強できる」というタイトルの呼び込みに非常に疑いを持つようになった。

勉強って、無料でできるものなのか。

ということだ。やっぱり何かインプットする際は、単純にお金が発生して然るべきなのではないか。それぞれの教材で品質に差があり、値段と内容に差があるのは、当然手に取る私たちが気を付けるべきことだ。

それが「無料で」と名が付いた途端に、品質なんてどうでもいいや、となるだろうか。品質が最悪であっても無料だからいいや、と思う人が多かったというところだろうか。今や、企業は無料で呼び込んで、シェアを取って有料にするというモデルには、絶望を感じていると思う。

今後、ChatGPTが活躍し、無駄にたくさんの「有用っぽい情報」が溢れることは必至で、それを考えると、無料のものの価値はどんどんこれから、下がっていくんじゃないだろうかと思う。中にはいいものもあるのかもしれないが、探す手間がどんどん上がっていく。

たくさん情報があふれれば無料に近づいていくというモデルはもう破綻しただろう。無料に近づくほど、無価値になるというほうがまだしっくりくる。わかりやすい。無料で勉強できる、と書いてあったら近づかなければいいだけだ。そして普通に有料のものを選択すればいいという、分かりやすい世界。

このブログだって無料で読めるけど、立派に広告もついていてお金も回っていて、そのモチベーションで私は書いているので無料のものなどない、と考えるべきだと思う。

勉強したいなら、無料でやらない。それだけで随分最近流行りの「タイムパフォーマンス(タイパ)」がいいんじゃないだろうか。

 

と、これはあくまでも現在までのお話である。今後、有料のものにもChatGPTのようなAIの成果物が入って来そうな気配もある。

 

forbesjapan.com

米国のバズフィードニュースの運営元で、ハフィントンポストを傘下に持つメディア企業のバズフィードが1月26日、人工知能(AI)を活用したコンテンツ制作に多額の投資を行うことを宣言した。これを受け同社の株価は、チャットボットのChatGPTへの関心が高まる中で急騰した。

 

news.yahoo.co.jp

AIを使った自動応答システム「チャットGPT」について、中国のIT大手「百度(ばいどぅ)」も3月に類似のサービスを始めるとアメリカメディアが報じました。

ブルームバーグは30日、中国のネット検索最大手「百度」が、3月に言語生成AIの「チャットGPT」に似たアプリケーションをリリースする予定だと報じました。

ツールの名前はまだ決まっていないと伝えていますが、この報道の後、百度の株価は一時、5.8%上昇しました。

 

企業の構築プロセスにスルっとAIの成果物が入って来たとして、消費者が見抜けるとは思えない。無料の成果物がAIの大量のアウトプットでボロボロになるのは理解できるとして、有料のものについては、出自についてはブランドを守る形で存在するのだから、きっと企業側の人間が品質をチェックしてくるのだと考える。したがって、まだ、有料だから価値がある、という考え方は通用する、と一旦考えておく。

そういう風に、単にAIを面白がっているフェーズは終了して、どう社会がこれを有効活用するかというフェーズに本格的に入って来た。

昔、ドローンが出た時に、社会に対するデメリットを論じる記事があったものだが、今や普通の道具になっている。AIも同じだ。普通に社会に入り込む前提で、個々人は自分に悪影響を及ぼさないように警戒していかなければいけない。

AIはもう、おもちゃではないからだ。